舞台上は歌いまくりの踊りまくり!客席は笑って笑って、気付くと涙!
全然勇敢じゃない兄弟の壮大な兄弟げんかが素敵に(?)繰り広げられる
アミューズ・ミュージカル・シアター第4弾『兄弟は勇敢だった?!』
公開ゲネプロと取材会の様子をレポートいたします。
オープニング作品に続いての出演、兄役のキム・ドヒョンさん曰く
「いろんな魅力の詰まった “ギフトボックス” のような作品」歌も踊りもいっぱい、とっても素敵な作品です。
弟ジュボン(チ・チャンウクさん)、兄ソッボン(キム・ドヒョンさん)
母の死後、絶縁状態にあった父の訃報を受け、
3年ぶりに安東(アンドン)の実家に帰ってきた
うだつの上がらない兄のソッボンと弟のジュボン。
2人を待っていたのは、安東李家(安東に住む李さん一族)の面々!
今はそれぞれソウルで暮らすこの兄弟は、
韓国儒教の総本山、しきたりや伝統を守る安東の李家本家(宗家)の
長男と次男。
簡単にいうと、
“地方の名家、旧家の跡取り” なのです。
年20回の法事、その都度たくさんのお料理を用意し、
集まる親戚をご接待、何事も “家門” (家柄、家名)最優先!!
それが本家の務め。
あれれ?この作品は現代劇?時代劇?
そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、
時代劇ではございません!
葬儀に際し、2人はスーツ、安東のみなさんは伝統衣裳、
・・・
文化、価値観の違いなのです。
久しぶりに会った兄弟は会うや否や口げんか、
親族からは義務を果たさない兄弟の無礼、不甲斐なさに非難ごうごう。
そんないざこざが・・・テンポ良く
キレキレダンスとラップ調の
ミュージカルナンバーに乗せられて描かれます。
お、お、翁!
戸惑いつつ、翻弄され、気付くと誰よりもノッている兄弟(笑)
もう、このオープニングからの一連のナンバーに
キャラクター設定やそれぞれの微妙な関係が
ギュギュギュッと詰まっていて、一気に劇場の空気がヒートアップ♪
まるで
ライブ会場!!!その後、ちょっとレトロな
甘~いラブソング調の♪俺はお前が嫌いだというナンバーでは、いがみ合う兄弟が互いの言い分を大真面目に歌います。
李翁とソウルフルなラップ、
兄弟のナンバーのメロディと歌詞、
伝統と革新、愛憎、絶妙ミスマッチナンバーが質の高いパフォーマンスで
繰り広げられると・・・それはもう、笑わずにはいられない!!!
Kミュージカルの底力、恐るべし!
さて、物語に話を戻しましょう!
葬儀の行われる夜、兄弟を訪ねてやってきた謎の美女オ・ロラ。
法律事務所から来た彼女から父の遺言を告げられ・・・その内容は。
「実家のどこかに、亡き父親が当てたロトの1等当選券が隠されている!
見つけた人が独り占めしてよいっ!!」ヤッター!!!兄弟狂喜乱舞!!!(中央は父チュンベ)
ロラ嬢による遺言お告げソングから始まる回想?再現?場面の見せ方も楽しい!
事業に失敗した兄、就職に失敗した弟にとって
亡き父チュンベ(アン・セホさん)が残した財産は人生一発逆転のチャ~~ンス!
つかめ新しい生活!!
おまけに魅力ふりまきまくりのロラ嬢に・・・
弟も
兄も!
ヨ○様も?!
みんなそろってメロメロ(笑)
このメロメロっぷりもわかりやすく、可愛らしい♡
こうして始まる、財産と美女を巡る兄弟げんか!
愛すべきダメダメ兄弟・・・。
このように、ドタバタコメディ調で進む、と~っても楽しい1幕!
一転、2幕は、そんな兄弟げんかの果てに2人が真実を見つけていく
ガラリと雰囲気の違う展開です!!
母の死の真相、父の想い、そしてロトの在りか・・・
ここからは多くは語りません!
ぜひぜひぜひ、劇場で兄弟の行く末をご覧ください!
*
笑いと涙いっぱいのゲネプロ後、取材会が行われました。
さわやかに登場!チ・チャンウクさんとキム・ドヒョンさん
印象的なコメントとともにご紹介いたします。
兄役のキム・ドヒョンさんは『カフェ・イン』での好演ですっかり
ファンに!という方も多くいらっしゃるかと思います。
シリアスからコミカルまで自由自在の演技、
今回もたっぷりと魅せてくれます!
キム・ドヒョンさん
‐『カフェ・イン』に続いての公演ですがいかがですか?「3か月ぶりに戻ってきて、馴染みのあるスタッフに囲まれ、心地よく
公演ができそうです。まるで自分の劇場みたいです(笑)」
‐日本での公演について「字幕の助けもありますが言葉を直接お届けできませんよね。
その足りない部分を役者としてどう埋められるかを考え、
言葉を発する音やニュアンスを “見て、聞いて” いただけるように
心掛けています」
言葉や歌声が丁寧に届けられ、動きや表情も豊か、ビシビシ伝わります!
チ・チャンウクさん
弟ジュボン役には現在放映中の『蒼のピアニスト』(TBS)、
人気ドラマ『チョンガンネ~僕らのイケメン青果店~』など
数々のドラマ出演で日本にファンが多く、
先日は日本での初めてのファンミーティングも開催されたチ・チャンウクさん!
『あの日々』、『ジャック・ザ・リッパー』などミュージカル作品にも次々出演、
韓国ミュージカル界でも注目の若手です!
ドヒョンさんによる紹介は、
「これまでの共演者で、一番ハンサム! 近くで目を見るとドキドキします。
しかも演技の実力も伴う、普通容姿が良いと演技は・・・なんだけど(笑)
20代の若手ながら、萎縮せずどんどん向かってきてくれる一生懸命な人です」
では、チャンウクさんのコメントをどうぞ。
‐日本公演について「日本でのミュージカル公演は初めてです。『兄弟は勇敢だった』という作品に
関わる一員として、作品をどうご覧いただくか、どう伝わるか、期待と緊張
両方あります」
‐ドヒョンさんとは初共演ですが「僕は汗かきで、これまでの作品ではキャストの中で浮いてしまうくらい
ひとりで大汗をかいていました。でも、ドヒョン兄さんは同じくらい
汗をかいてくれて(笑)
一緒にいっぱい汗を流しながら作品作りに励みました」
すかさず、ドヒョンさんから
「(汗かきは)遺伝だよ!」‐では、実際におふたりが兄弟だったら?実際に?!おふたりでひと笑いしてから。
「愛憎の関係になってしまうのでは(笑)」(チャンウクさん)
「両親のどちらかを疑います(笑)。
でも、彼くらい有名になったら、自慢の弟です!」(ドヒョンさん)
最後にドヒョンさんから、
「自分が役者をしているうちに実現したい夢があります。
たとえばすでに野球では、いろんな国の選手が1つのチームで戦っています。
ですので、日本のミュージカル、韓国のミュージカルと分けるのではなく、
ミュージカルという1つのジャンルで、
日本、中国、韓国などの役者やスタッフが一緒になって作品を
作り上げるのが自分の夢です。
みなさんはその第一歩に参加してくださっています、これからも
よろしくお願いします」
熱いメッセージ、熱い舞台、ありがとうございます!!
長男なりの、次男なりの葛藤、親の心子知らず、伝統やしきたりへの
息苦しさ・・・私たちが見てもいろんな共感ポイントがある作品です。
『兄弟は勇敢だった?!』、この夏のおススメです!
【おまけ】
こんなシーンもあるよ!
おけぴ取材班:おけぴ管理人(撮影)chiaki(文/撮影)