“明太コーチ”が“メンタルコーチ”に!?『新生!熱血ブラバン少女。』囲み取材&公開ゲネプロレポート

福岡が誇る吹奏楽の名門、精華女子高等学校の見事な演奏にインスピレーションを受けて制作された舞台『熱血!ブラバン少女。』は、2017年3月に博多座で上演され、大きな話題となりました。

──あれから7年。青春が奏でる奇跡のハーモニー、そして、笑いと涙、愛と感動にあふれる物語が博多座に帰ってきました!

前作から着想を得て、“博多座開場25周年記念作品”として新たに生まれ変わった舞台『新生!熱血ブラバン少女。』。主演は、今回で5度目の博多座公演主演を務める博多華丸さん。そして脇を固めるのは、元宝塚歌劇団星組トップスターの紅ゆずるさん、前作に引き続き出演の星野真里さん、宇梶剛士さん、そして舞台『大奥』をはじめ数々の博多座作品にご出演の浅野ゆう子さんと、豪華な出演者陣が揃いました。

博多座での公演は4月6日(土)に初日を迎えましたが、その前日、開幕に先立って行なわれた囲み取材、公開ゲネプロの様子をレポートします。


福岡にある西北女子学園吹奏楽部。全国大会の常連校として名を馳せるも、今はある事情から指導者不在の上、部員の半数が体部してしまい、ほぼ休部状態。

そんな吹奏楽部を立て直したい、全国大会に行きたいという生徒の熱意に打たれ、【教え子を必ず全国大会に連れていく】と評判の城門輝勝(博多華丸)がコーチを引き受けます。

しかしこの城門、実はスポーツ専門のメンタルコーチで、音楽に関してはすぶの素人……門外漢なのです。そのユニークな練習は何を目指しているのかわからず、生徒たちは戸惑います。

「こんなコーチに任せておいて大丈夫なのか?」。保護者たちも困惑します。城門が過去に携わった部活動でトラブルが起きていたことを聞きつけ、校長(浅野ゆう子)に直談判するために学校に乗り込んでいく保護者たち。

実はこの校長も、吹奏楽部に対しては複雑な思いを抱えているのでした……。

しかし、城門のユニークな指導や、吹奏楽部のメンバー・葵(鈴木梨央)の母で著名ピアニストの凜々子(紅ゆずる)の協力のもと、生徒たちはしだいに再び一つの“チーム”に変貌していきます。

彼女たちの心が同じ方向を向き始めるのと同時に、散り散りだった音色が一つのハーモニーを奏ではじめ……果たして「新生」吹奏楽部は本当に全国大会に出場できるのか??


博多華丸
「“新生”の文字通り新しく生まれ変わり、スケールの大きな、見応えのある作品になっています。普段は明太子を有名にする“明太コーチ”ですが(会場:笑)、今回の役は“メンタルコーチ”。生徒やお客さんにいかにセリフを端的に、説得力をもって伝えるかというところを一生懸命やっているので、そこを見ていただきたいと思います」


紅ゆずる
「待ちに待った博多座公演です。あまりやりすぎないようにしていますが、宝塚歌劇団の元男役ならではのテイストになったと自負しています。実際に舞台を見てくだされば“ああ、これか”とわかると思います」


鈴木梨央
「初めて博多座の舞台に立ちます。すごく素敵な劇場で、ここに立たせていただくことに興奮が止まりません。精華女子高等学校のみなさん、カンパニーのみなさんと一緒に素敵なハーモニーを奏でたいと思います」


星野真里
「『ブラバン少女。』2度目の参加です。今回も、前回にも増して“飛び道具的な役割”を任されていると自覚しています(笑)。(華丸さんは)7年前と変わらずに引っ張ってくださるので安心感があります」


宇梶剛士
「今回も華丸さん演じる主人公と火花を散らします。みなさんに観ていただきたい心温まる物語、みなさんに聴いていただきたい素晴らしい音楽。知らず心の蓋が開いて涙が溢れてくる作品です」


浅野ゆう子
「精華女子高等学校のみなさんの演奏が素晴らしく、毎日感動を頂戴しています。出演する俳優陣も楽器をたくさん練習してきました。連日感動の涙でいっぱいになる作品に違いないと思います。博多座は音がとてもいい劇場だと評判です。音のいい劇場で、素晴らしい演奏を楽しんでいただける作品ではないかと思っています」


浅野ゆう子さんも触れていますが、劇中の音楽は精華女子高等学校吹奏楽部の皆さんが担当しています。冒頭、中学生時代の葵が入部を決意する合奏シーンの力強い存在感はもとより、その後の各場面における、登場人物の気持ちに寄り添った見事な演奏もこの作品の“聴きどころ”。
心情描写をより豊かにしてくれるのは、やはり生演奏ならではの“力”ですね。

「博多座25周年ということですが、私も『アタック25』のモノマネのおかげで今日に至るので、25という数字にはとても縁があります(会場:笑)。“観に来たことに後悔がなく”、“観に行かなかったことを後悔させる”作品になっていると思います」と自信をのぞかせた華丸さんです。

全国大会をめざす生徒たちの成長と保護者をはじめとした周囲の面々の変化、そして紆余曲折を経てのラストシーン、華丸さん演じる城門の勇姿がとても深い印象を残す作品でした!

公演は4月21日(日)まで、福岡・博多座にて上演中です。


【公演情報】
博多座25周年記念作品
『新生!熱血ブラバン少女。』
<福岡公演>2024年4月6日(土)〜21日(日)/博多座
<大阪公演>2024年4月26日(金)〜28日(日)/新歌舞伎座

作:G2 演出:加納幸和(花組芝居)
美術:伊藤雅子 照明:山本孝徳

出演:博多華丸 紅ゆずる 鈴木梨央 星野真里 宇梶剛士 浅野ゆう子 他

公演ホームページ

おけぴ取材班:hase(文/写真) 監修:おけぴ管理人

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