京都公演初日を控え公開舞台稽古と囲み会見を行った
OSK日本歌劇団新トップスター・高世麻央さん
先日、
稽古場レポをお届けしたOSK日本歌劇団公演『桜NIPPON 踊るOSK 2014』。
京都公演会場となる先斗町歌舞練場にて、トップ就任発表後初の主演公演に臨む高世麻央さんの囲み会見が行われました。
報道陣に公開された舞台稽古写真とあわせてレポートいたします!
9月6日・7日の京都公演では先斗町の芸妓・舞妓さんとの共演も。
2日のみのスペシャルなステージです!
(東京・大阪公演は洋舞レビューありの別構成)
『華綾とり』より
凛々しい黒紋付袴姿の高世さん
【トップ就任、そして前トップ桜花さんから受け継いだもの】
高世:
桜花昇ぼるさんの退団公演『夏のおどり』が終わり、すぐにこの公演の稽古に入りましたので、(トップ就任決定時には)まだ実感はありませんでした。
就任発表の発表があった後に、たくさんの方からお祝いのメッセージをいただき、このようにマスコミの方にも取り上げていただき、いま改めて身が引き締まる思いです。
『炎舞』より
高世麻央さん、朝香櫻子さん
高世:
(前トップスターの)桜花さんは、言葉だけではなく稽古場や舞台の上で、たくさんのものを残してくださいました。
サヨナラ公演となった『春のおどり』『夏のおどり』では、舞台上で桜花さんの背中を感じました。日舞のシーンで桜花さんの扇を私が受け取ったり、歌詞の中にも桜花さんの想いを感じるフレーズがあったりと、公演を通して言葉以上のものを肌で感じさせていただきました。その想いを未来に繋いでいかなくては、と思います。新生OSKのスタートとして、劇団員一丸となって思いを受け継いでいきます。
桜花さんからいただいた具体的な言葉は…「OSKをよろしくね!」でした(笑)。
京都公演のみ先斗町の芸妓・舞妓さん出演の『華綾とり』が披露されます
(写真左より:市さよさん、久桃さん、もみ乃さん)
高世さんのほか、桐生麻耶さん、楊琳さん、悠浦あやとさんが紋付袴姿で登場
【先斗町とのコラボレーション】
高世:
京都公演のみでさせていただく『華綾とり』では、古典要素の強い踊りを、黒紋付袴で歌劇の男役として舞わせていただきます。
先斗町の芸妓さん、舞妓さんとは、以前にも『総司恋唄』という作品で共演させていただきましたが、今回はまた違った形でのコラボレーションとなります。
普段も男役として劇団の娘役たちと組んでいますが、やはり芸妓さん、舞妓さんたちの雰囲気や所作に伝統が受け継がれているということを間近で見せていただき、あらためて「この方達と同じ舞台に立たせていただくんだ」という緊張感を持ちましたね。
「水明会」「鴨川をどり」などを客席から観ていた「先斗町歌舞練場」の舞台に立たせていただけるという喜びもありましたが、それ以上に緊張感のある舞台稽古だっと思います。実は先ほど先生方にも「表情がかたいよ」と言われてしまいました(笑)。
明日からの公演では良い意味での緊張感は持ちつつ、先斗町の皆さんとご一緒できることを楽しんでいきたいと思います。
いつもOSKを御覧頂いているお客様にも新たな舞台をお届けできると思います。素敵な舞台を感じていただきたいです。
カルメンをモチーフにした『炎舞』より
(写真左より:牧名ことりさん、高世麻央さん)
傀儡一座の見せ場では、まさかのダンス・ステップが続出! まばたき厳禁!!
【古典もヒップホップも…“踊る”!OSK 】
高世:
東京・大阪公演でもご覧いただく『炎舞』は和物といっても、『華綾とり』とはまた違ったテイストの作品です。歌、セリフも少しあって、より芝居色が強いですね。
おおまかなストーリーがある上で、ほんとうにいろいろな要素が取り込まれてます。
洋楽に合わせて日舞を踊る、いつものOSKの良さもありつつ、桐生(麻耶さん)たちが演じる傀儡たちのヒップホップ系の踊りがあったり、「買い物ブギ」があったり(笑)と、本当に斬新な取り組みをしています。「買い物ブギ」は私も最初驚きました。「どうなるんだろう!?」って(笑)。
京都公演前半の『華綾とり』とはまた別の魅力が出せると思いますし、いつものOSKレビューともまた違うものを楽しんでいただけると思います。
東京・大阪公演のみとなる洋舞レビュー『CONNECTION』も本当に「今のOSK」にふさわしいものに仕上がっています。
桜NIPPON “踊る” OSK、というタイトルの通り、本当にいろいろなものをたくさん詰め込んでいるんです。
朝香櫻子さんと踊る研修生たち
OSKの伝統が受け継がれていきます
頼もしい笑顔!
【みんなで作り上げていく「OSK」】
高世:
昨年の日生劇場公演に引き続き、8月に新橋演舞場でフルメンバーでの東京公演をさせていただきました。
その時に改めて感じたのは、これまでの京都・南座公演や、大阪・松竹座公演など、劇団の節目節目に立たせていただいた素晴らしい舞台で、夢の様な時を経験させていただいたということ。
全員ががんばることによって、その想いが次のステップにつながり、大きな夢が叶うのではないか、ということでした。
これからも目の前のことをひとつずつこなしながら、OSKをもっとたくさんの方に知ってもらいたい、OSKをより有名に、フェイマスにしていこう、と話し合っています。
OSKの素晴らしさは、全員がそれぞれの場所で力を発揮する、そしてその絆が強いこと。
これからも芸事に関しては後進たちを厳しく指導していかなくてはなりませんが、新生OSKは劇団員みんなで作り上げるもの。私一人の力ではどうにもなりません。
今回の公演では、研修生3人も一緒に舞台に上がらせて頂いています。彼女たちを見ていると私も初心を思い出すんです。ああこんな時代もあったな、って(笑)。
他の劇団員たちも研修生たちの面倒を良く見てくれていますし、ひとりひとりのモチベーションも上がっていると思いますね。
今、この『桜NIPPON踊るOSK2014』のほかに武生公演や外部出演など、39名の劇団員が4カ所に分かれて公演、稽古をしています。
それぞれの公演を終えて全員がひとつに集結したときに、どれだけ成長しているか、どれだけ大きなパワーを発揮できるか。
「OSKをみんなで作っていくこと」。
それがこれからの大きな目標です。
新トップスター・高世麻央さん率いる精鋭12名による『桜NIPPON 踊るOSK 2014』は、京都・先斗町歌舞練場にて9月6日・7日、東京・三越劇場にて9月13日から15日、そして大阪・大丸心斎橋劇場にて9月20日から28日まで上演。
10月には国際友好事業の一環として『炎舞』のキューバ公演も発表されています(!)。
どこか懐かしく、けれども新しいOSK日本歌劇団の新しいステップ、お見逃しなく!!
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おけぴ取材班:mamiko(文/撮影) 監修:おけぴ管理人