10代の頃からミュージカル『アニー』、『ボーイ・フロム・オズ』など数々の舞台に出演。『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』など大作ミュージカルに出演するかたわら、ジャズピアニスト桑原あいさんと音楽ユニット「
かららん 」を結成、精力的に活動を続ける
【西川大貴さん 】 。
おけぴ主催「
おコンサート 」にも出演してくださった西川さん
(そのときのおけぴ管理人による伴奏者レポがこちら ♪) が、
映画に初出演(しかもメインキャスト)! さらに、上田一豪さんを中心としたミュージカルプロデュースカンパニー
TipTap 作品で
脚色・演出 との情報が。
さらにさらに、来月には羽田空港内の
TIAT SKY HALL にて「かららん」2ndアルバム『ポップ・ソングス』のリリース記念ライブ開催! これはお話を聞きに行くしかないっ! ということで…
【西川大貴さんおけぴインタビュー】 をお届けいたします。
1990年生まれの【西川大貴さん】。
おけぴ管理人の西川さんとの出会いは2008年『ボーイ・フロム・オズ』のヤング・ピーター役。あのキレッキレの若きタップダンサーは誰?とブログに書いて「西川大貴さんだよー」とコメントで教えてもらったんです。あの鮮烈な印象、いまでも忘れられません。
6月17日(土)から全国公開される
映画『TAP -THE LAST SHOW- 』 は、俳優・水谷豊さんが40年以上あたため続けた企画をついに実現させた監督デビュー作。かつての天才タップダンサーが、若き才能と出会い、最高のラストショーを作り上げる感動の物語です。
私、おけぴ管理人も試写会で観てきたのですが、圧巻のタップシーンに大興奮! 西川さん演じる、“タップでしか語ることのできないダンサー”JUNをはじめ、魅力的なキャラクターそれぞれに物語があり、彼らのすべてが込められたラストシーンはとにかく大迫力! これはぜひぜひ劇場で体感してほしい…ということで、まずは映画のお話から伺ってみました♪
──映画『TAP -THE LAST SHOW-』は水谷豊さん演じる主人公だけでなく、登場人物ひとりひとりにドラマがあってすごく感動しました。それからなんといってもフィナーレのあのタップシーン! ラストにあんなにすごいボリューム感のショーがあるなんてびっくりです。映画館で立ち上がって拍手したくなってしまいました! あれはもうダンスというか、アスリート的な体力を求められるシーンでしたね。普通は途中でちょっと力を抜く振りが入ったりするんですけど、水谷監督が「休みはいらない」と。あのシーンは彼らのラストダンスだから、すべてがほとばしって、「このまま死んでもいい!」という感じでやってくれ、と言われて、もうほんとうに全力で、終わったら倒れ込むような感じ。あんなにポカリスエットがおいしく感じたことないです。スタッフの方が水を持ってきてくれたんですけど、あの時ばかりは「水じゃなくてポカリスエットで!」ってワガママを言いましたね(笑)。
──実際に舞台の上で通しで踊ったんですか? 映画なので、ダンスシーンはもちろん別で撮って編集するんですが、「倒れそうになるくらいに本気で踊っているのを見せれば伝わるものがある」という監督の意向で、客席のリアルな反応を撮るために実際にステージで通しで踊ったんです。
<そのフィナーレシーンもチラッと! 映画『TAP -THE LAST SHOW-』予告編> VIDEO
──出演はオーディションで決まったんですか? タップができる人が500人くらい集まったオーディションを受けました。一昨年の秋頃にオーディションを受けて、撮影は去年の春頃。実は最初のオーディションは(吉原)光夫さんと一緒に受けに行ったんです。光夫さんはMAKOTO役でオーディションを受けていて。結局、光夫さんは“青春感”が足りない(笑)、ということで選ばれなかったんですけど、オーディション中はお互いの役を入れ替えて演じてみてくれと言われたりして、けっこうレアなMAKOTOとJUNだったかもしれないですね(笑)。
──そのバージョンもちょっと見てみたいかも…(笑)。ところで西川さん、タップダンスは何歳で始めたんですか? 6歳です。僕、ミュージカルよりも前にタップに出会っているんです。通っていたタップ教室にたまたまミュージカル『アニー』に出演していた子がいて、その子から「男の子も(『アニー』に)出られるようになったんだよ」と聞いて、オーディションを受けてみたら合格しちゃって、なにもわからないままミュージカルの舞台に出るようになったんです。
──6歳で、自分からタップダンスを習いたいって言い出したんですか? 住んでいた家の庭に、カタカタなる床があったんです。そこで音を出してペチペチやってたら、親が「タップダンスみたいだな」って。当時、近くの水泳教室とか体操教室とかやっているところにタップのクラスがあって、ちょっと通いだしたら楽しくなっちゃって。スラップっていう技があるんですけど、教室の端から端まで駆け抜けるっていうのがすごく楽しかった。走ってるのに足から音がなってる! って(笑)。それで本格的なタップ教室に行くことにしたんです。
──そのタップが引き寄せた映画初出演。西川さん演じるJUNが初登場するお風呂の場面、すごく印象的なシーンになっていますよね。 “浴槽に目を開けたまま沈んでいて、足だけ出してステップのシミュレーションをしている”といった描写など、とにかく監督のイメージがほんとうに明確で、こだわりも細かいんです。その後タオルがはらりと落ちるんですけど、撮影前に監督から「西川くん、おしり、大丈夫?」って聞かれました(笑)。
──ほかにもたくさん印象的なシーンがあって。JUNが自分自身の言葉で思いを伝える場面とか、涙が出ちゃいました。ご自身で特に気に入っているシーンなどはありますか? タップで自己紹介する場面ですね。あそこだけは振りがなくて、ぜんぶアドリブなんですよ。生のタップ音を使ってますし。それからJUNが水谷さん演じる渡からもらったタップシューズ。実はあの靴、撮影後にプレゼントしていただいたんです。映画の完成披露イベントでも、「かららん」のステージでも、あの靴で踊っています。
「マラソンのように感情の波を作っていく舞台と違って、映画は短距離走!水谷監督の明確なイメージがあったので、そこに合わせて自分の感情を作っていくのが大変でしたね。水谷さんはとにかく天才です。これが天才かって初めて思いました。背中にも目がついているんですよ、この感覚ってほんとにすごいですよね」
◆ 続いて、お話は桑原あいさんとの音楽ユニット「かららん」へ。ジャズピアニストとタップダンサーのコラボから始まった音楽プロジェクトは、
1stアルバム『若くて青い』のリリース を経て、強力なバンドメンバーも加わり、よりポップな方向へ。2017年3月には
モーション・ブルー・ヨコハマ にて単独ライブも開催されました。
──桑原あいさんとの出会いは子役時代のミュージカルだとか。 小椋佳さん主宰の「アルゴミュージカル」に僕が出ていて。あいはエレクトーンで参加していたんです。桑原姉妹といえばその頃エレクトーン界のカリスマだったんですよ。今でも「あの桑原あいさんと一緒にやってるんですね」ってよく声をかけられれます(笑)。あいがジャズピアニストとしてデビューするときに、タップと一緒に何かやりたい、と連絡をくれて、タップとピアノの音がセッションする『TAPIANO!!』が生まれ、その翌年2014年「かららん」を結成したんです。
<西川大貴×桑原あい「TAPIANO!! 」PV> VIDEO
──「かららん」のライブを私も拝見しましたが、セッションというか、ほんとうにふたりのアーティストのぶつかり合い、といった感じですよね。一転して新曲『未来型ガール』はすごくポップな仕上がりで驚きました。 僕らのルーツのひとつでもあるミュージカルとエレクトーンってどこか似ているんです。たとえばミュージカルって「歌」と「芝居」の融合で、エレクトーンも「ピアノ」と「打ち込み音楽」のどちらの魅力も持っている。でもこれって魅力的であると同時に、じゃあ芝居でいいじゃん、ピアノでいいじゃんって言われちゃう危険性もはらんでいると思うんです。「かららん」はそういうものを全部抱き込んで、多面性のあるプロジェクトにしたいと思っています。前衛的な曲もあれば、みんなで歌えるようなポップスもあって…って。
<2ndアルバム『ポップ・ソングス』より新曲『未来型ガール』PV♪> VIDEO
(ここは帝劇?)PV後半に登場する“あの人”“この人”にもぜひご注目を♪ ──プロモーションビデオも今までとはぜんぜんちがうテイストですね。踊りもかわいいし、ミュージカルファンにもおなじみのあの人やこの人もちょっと登場していて、楽しかったです。 80年代ポップスを意識したちょっと懐かしいテイストと、「SNOW」アプリなど現代の感覚とを融合させてみました。ミュージカル俳優とジャズミュージシャンによるポップソングとして成立させることでなにか化学反応が起こるといいなと。
──来月にはニューアルバムリリース記念ライブが開催されます。見どころ、聞きどころは? レコ発ライブなので、2ndアルバム『ポップ・ソングス』収録曲はぜんぶやります。それからゲストとして平野綾ちゃんが参加してくれることになりました! 彼女が「かららん」の曲を歌うかもしれないし、綾ちゃんの曲で僕がタップするかもしれない。コラボレーションを楽しみにしていてください。アルバムに参加してくれている他のゲストボーカリストもみんな来てくれるし、ほんとうにリリースパーティ! って感じですね。あと映画を見てから聞くと「これってJUNのことかな」と感じられるような曲もあります。タイトルは『Tap』。言葉ではうまく表現できないけど、タップでみせるんだ、という歌詞の曲です。これもぜひ映画とあわせて楽しみにしていてください。
◆ 続いてTipTapトライアウト公演『Second of Life』の稽古場にお邪魔してインタビュー♪
この日はダブルキャスト“月組”がお稽古中でした!
写真左上段から 長良祐一さん(Drs)、西川さん、高木大輔さん(Gt)、小林豊美さん(Fl)
下段左から 仲里美優さん、中村美貴さん、宮島朋宏さん、大鹿礼生さん
2013年に上田一豪さん作・演出で初演された『Second of Life』は、夢と心の病をテーマにした、男女4人が紡ぐTipTapオリジナルミュージカル。今回、西川さんが初演台本を脚色、構成や音楽編成まで大胆に変更した“トライアウト公演”として上演されます。
──「かららん」メンバーも音楽演奏で参加しているミュージカル『Second of Life』もいよいよ開幕します。もともとTipTapの上田一豪さん作・演出で上演された作品を、西川さんが新たに脚色・演出、新キャストを迎えての上演ですね。前回公演とはバンド編成からして全く違います。フルートとドラムが入るって珍しい編成ですよね。 この編成にはけっこうこだわりがあります。まず、ジャズミュージシャンとして活動している人に参加してもらうことで、良い意味での化学反応が起こるといいなという期待。それから作品を通して一番こだわっているのは“部屋感”です。「この部屋から誰もいなくなった」というセリフから始まる、部屋のなかで展開される物語なので。だからこの部屋にフィットするボリューム感の音がいい。あまりパワフルすぎない楽器がいいなと考えたんです。
そしてメロディとしても打点としても支えになるピアノ。TipTap作品は小澤(時史)さんが作曲してピアノ演奏をしている、まさに支えとなる楽器なんですけど、それを敢えてはずそうと。この物語って不器用な男女の話なんですよ。不安定でお互いに支えを探し合っている。ぶれ続けているふたりのストーリーなら、楽器隊にも一緒にもがいてもらおうと。だからピアノだけでなく、リズムの芯となるベースもはずして、バイオリンもより“ぶれ”を感じるフルートにしたり。「かららん」メンバーでもある小林豊美さんはジャズフルーティストなので、演奏も譜面通りでなくほぼアドリブです。
左からフルートの小林豊美さん、ギターの高木大輔さん、ドラムの長良祐一さん
──演出家として、演劇的に考えた上でのバンド編成なんですね。 “彼女”が抱える「病気」がこの作品のひとつの重要な要素ですが、「病気の話」「啓蒙作品」にしたいのなら、僕じゃない人が演出するほうがいい。僕がやるのであれば「男女の話」にしたい、と演出依頼をもらったときにプロデューサー に伝えました。「不器用な僕らと私たちの話」「手の届く物語」にしたいんです。ですから脚色もさせていただいて、台本も一部変わっていますし、曲も一部カットして、代わりに新曲が入ったり、かなり印象が変わっていると思います。後半はほぼストレートプレイですね。初演では「病気」と「夢」が大きなテーマになっていましたが、今回は「夢」の部分をより大きく見せたいんです。“彼”には夢がって、“彼女”にも自分の夢を見てほしい、でもそれが本当に幸せなのか…という揺れがある、というところを丁寧に見せたいですね。
“部屋感”、こちらの稽古場写真からも少し伝わりますでしょうか?
「キャストの皆本麻帆や服部杏奈は『アニー』組のエリート。ほんとに子どもの頃から知っているので不思議な感覚で稽古しています(笑)」
──TipTap作品の演出、という役割はいかがですか? いやー、もう難しいですよ! だいたい初演の作演出をした(上田)一豪さんの奥様がプロデューサーですからね(笑)。自分でもよくやるよなと思いますけど。でも「遠慮なく行くよ!」とは伝えてありますので、初演を見た方も、見てない方も楽しめるものになるはずです。ダブルキャストもチームによってぜんぜん違っていておもしろいですよ。終盤、セリフのみでやりとりするところ、チームによって舞台上の波の蠢(うごめ)き方がぜんぜん違うんです。不思議ですよね、同じセリフなのに。
──映画出演、音楽活動、そしてミュージカル演出にも挑戦! と多彩に活躍されていますが、今後の「西川大貴」はどんな目標に向かって進んでいくのでしょうか? 僕のなかで“表現すること”には境界線がないので、映像も音楽も舞台もやっていきたいと思っています。幅広く、自分を表現できるクリエイティブな現場に関わっていたい、そういう現場から声をかけてもらえる自分でいたいです。昔は「西川大貴=ミュージカル俳優」って限定されるのがすごく嫌だったんです。「俺、ほかにもいろいろできるし、やってるのに!」って(笑)。でもいまはどう呼ばれようと気にならないですね。ミュージカル俳優として僕を認識してくれている人が「かららん」の音楽に触れて何かを感じてくれるかもしれないし、映画を見た人がタップの魅力に気づいてくれるかもしれない。TipTapだって最初は一豪さんがタップをやりたくて始まったんですもんね。
──さまざまなジャンルを超えての“クリエイティブ”な活動、楽しみにしています。では最後に、ほぼ同時期に公開&初日&開催される、映画『TAP -THE LAST SHOW-』と、「かららん」ライブ、そしてミュージカル『Second of Life』を楽しみにしている方にメッセージをお願いします! 『TAP -THE LAST SHOW-』にはミュージカル好きな方にはたまらない島田歌穂さんや前田美波里さん出演シーンや、ミュージカルダンサーの方がバックで踊っているシーンもあります。ミュージカル映画ではないですが、ラストのショー場面は、大舞台でタップショーを見ているような迫力があって、いわゆるグランドミュージカルとはまた違う衝撃を感じる映像になっています。タップありきの新感覚の映像は、ミュージカル好きの方にもきっと楽しんでいただけると思います。
ミュージカル『Second of Life』は「こういう角度からもミュージカルを作ることができるんだ」という発見がある舞台です。ウィーンやパリのお話ももちろん素敵ですけど、2017年のいまの日本を生きている僕たちの物語をミュージカルにすることができるんだ、というのをぜひ劇場で感じていただきたいです。
そして「かららん」のライブは「一本の舞台作品を見たような感じ」と言っていただくことが多いんです。曲のセットリストも物語性のある組み方をしています。よくあるライブハウスっぽい変なノリもありません(笑)。映画で使用していた靴でタップも踏みます。平野綾ちゃんとのスペシャルコラボにも期待してください!
◆ 映画『TAP -THE LAST SHOW-』は6月17日(土)から全国公開。主演・監督の水谷豊さんをはじめ、北乃きいさん、六平直政さん、岸部一徳さんなどのキャストに加え、オーディションで選ばれたダンサーたちひとりひとりの物語に胸が熱くなる体験をぜひ劇場で。
映画『TAP -THE LAST SHOW-』公式サイト 通し稽古を見せていただいた西川演出版『Second of Life』。夢、才能…なにが幸せなのか…それは……というひとつの答えのようなものが観劇中にふっと頭に降りてきました。病む者と介護する者が悩み葛藤する様子は、映画で西川さんが演じたJUNの家族とリンクします。
そして西川さんのお話のとおり、ミュージシャンのお三方がいいんですっ! ギターのポロロンとした余韻がもたらす空気感、チャカチャーンと絶妙なタイミングで刻みこむドラム、ヒュルヒュロラ~と自在に鳴き声を奏でるフルート、まるでミルフィーユのような美味三重奏! その上に役者さんの歌声が見事にのった時の心地よさといったら!
こちらは6月15日(木)から18日(日)まで、花まる学習会王子小劇場にてダブルキャストでの上演です。初演を観た方は新たなフレーズの登場にはっとするはず。上田演出版とはまた違ったあのラストシーンもお楽しみに。
TipTapオリジナルミュージカル「Second of life」トライアウト公演 詳細情報 そして! なんと『TAP -THE LAST SHOW-』監督の水谷豊さんから、「かららん」へ向けてメッセージが届きました!
◆ TAIKI君から「かららん」のセカンドアルバムが出来たと連絡が来た。 TAIKI君は僕の初監督作品「タップ・ザ・ラストショー」でメインキャストを務めてくれた1人。 早速聞いてみた。 感性の良さは分かっていたが、若さとともに洗練された音楽である事に嬉しい驚き。 役者、タップダンサー、そして「かららん」。どの道も将来が楽しみだ。 水谷豊 ◆ 「かららん」ニューアルバム 『ポップ・ソングス』リリース記念ライブは、“海の日”7月17日(月・祝)17:30より、TIAT SKY HALL(羽田空港国際線ターミナル4階)にて開催!
ゲストシンガーとして平野綾さんの参加もアナウンスされました。その他詳細情報は
「かららん」公式サイト をご参照ください。
【おまけ♪おけぴ管理人のこぼれ話】 もともとリトル・ピーター役として『ボーイ・フロム・オズ』にキャスティングされていた西川さん。声変わりしたことで役を降ろされ、大ショックを受けたそうです。 「稽古場でプロデューサーから、すごくビジネスライクな感じで、“君、声変わりしたから、残念だけど”って言われて(笑)。当時中学生でしたが、絶望感が半端なかったですね。でも僕がタップができると知った演出家(ブロードウェイオリジナルスタッフのフィリップ・マッキンリー氏)が、“あの子をもう一度戻そう”と、ヤング・ピーターが登場するシーンを作ってくれて3年間出演することができたんです。あの役はブロードウェイ版にはないんですよ。子役からやっていると誰でも経験することですが、声変わりのハードルを超えるのは大変なんです。最近でも『レ・ミゼラブル』にガブローシュ役で出演していた子が声変わりで降板しましたが、すぐに連絡とってアドバイスしましたね。高い声が出ることがうまいってことじゃないんだよって」 そんな西川さんにもうひとつ質問を。アイデアを練る場所はどこですか? 「電車。台本を書くのも、歌詞を書くのも、ほぼ電車のなかですね(笑)。あえて目的なく各駅停車の電車に乗って頭の整理をしたりもします。あとは…コンビニのイートインコーナーとかかな。適度に雑多な場所のほうが集中できるんですよ」
おけぴ取材班:おけぴ管理人(インタビュー)、hase(撮影)、mamiko(文/構成)