2014/01/02 明治座『コンダーさんの恋~鹿鳴館騒動記~』開幕レポート




1月2日、大地真央さん主演・明治座『コンダーさんの恋』が開幕いたしました!
初日公演とその後に行われた囲み取材の様子をレポートいたします。

ときは明治16年、
日本政府は近代日本のイメージアップのために鹿鳴館を建設。
でも・・・肝心のダンスを踊れる日本女性は皆無!!
そんなピンチを前に奮闘するユニークな人びとを描いた『コンダーさんの恋』。
稽古場取材ではややしっとりとしたシーンが公開されましたが、その全貌が明かされると
まさにG2さん(作・演出)らしいハートフルコメディ巨編!
新春にふさわしい愛のために奔走する人々の笑いと涙の人情喜劇です。


写真左より) 葛山信吾さん、江守徹さん、大地真央さん、牧瀬里穂さん


まずは、座長・大地真央さんのご挨拶から。

「(1月)2日から舞台に立たせていただき、舞台人として大変光栄です。
お客さまがとっても温かく見届けてくださり、いい初日となりました。
27日まで、心をひとつにして一回一回大切に演じていきたいと思っております」

囲み取材の洋装も美しい大地さん、劇中では粋な和装でのお芝居がメインです!



鹿鳴館を設計したイギリス人建築家ジョサイア・コンダー、
通称コンダーさんへの菊川流の踊り手・前波くめの恋心を軸に展開するお話では
ポップでキュート、情に厚い・・・大地真央さんの魅力全開です。

極端な欧化政策の象徴ともいうべき “鹿鳴館” を舞台にしたこの作品の登場人物は
くめさんやコンダーさんをはじめ、みな実在の人物。
描かれているエピソードの数々は史実とG2さんの創作、つまり虚実入り混じっているのですが、
気がつくと時代の大きなうねりのなかで自分の信じる道を懸命に歩む人物たちに
ググッと感情移入していました。
そしてググッとくるのと同時に彼らの必死さは笑いも生むのです。

そんな個性豊かで芸達者ぞろいなみなさんを囲みコメントとともにご紹介いたします。



踊りの菊川流の一番弟子・前波くめを粋に華麗に演じる大地真央さん
「みなさんとのかけ合いが多いので、呼吸、テンポ感、間合いを大事にしています」


幼いころに一家で来日したアメリカ人女性・クララ役の牧瀬里穂さん
「アメリカ人なのですが日本人のこころをとても大事にしている役なので、
そのバランスを心がけています」




勝海舟役の江守徹さん
「勝海舟は江戸っ子なんで、僕にとってとても親しみがある役なのでありがたいです」


海舟の三男・梅太郎を演じる葛山信吾さん
「コメディが初めてなので、(稽古中は)セリフがなかなか身体になじまずに
みなさんとのテンポがうまく出せなくて苦労しましたが、
(本番は)楽しんで演じたいと思います」


他にも、その佇まいだけでも笑いを誘う、もはや反則的(?!)な面白さのベンガルさん
陸軍卿・大山巌をときに実直に、主に飄々と演じます。
大山の恋のお相手にして、西洋のダンスの先生でもあるアメリカ留学帰りの山川捨松役の
秋本奈緒美さんは流ちょうな英語、魂を揺さぶられる渾身の日本語、
二か国語のセリフを操ります。

坪内雄蔵、のちの逍遥を愛嬌たっぷりに演じる植本潤さん(大学生!)と
建築家を志す愛すべき熱血漢・瀧大吉役の荒井敦史さんのデコボココンビの奮闘ぶりも
お見事です。荒井さんは瀧廉太郎も演じますがそちらはしっとりと魅せます。
鹿鳴館の料理長・藤田源吉役の三上市朗さんや、
剣術の達人にして東京府警視庁の警護掛・得能関四郎役の久ヶ沢徹さん
何が飛び出すかわからない舞台ならではの芝居の引き出しやテンポ感は公演を
重ねるたびにさらにさらに面白くなる予感!

菊川流家元・菊川金蝶役、寿ひずるさんが登場するとキリリと芝居が引き締まり、
踊りの師匠にピッタリな美しい舞や所作に目がくぎづけ。
未沙のえるさんの初代ファーストレディ伊藤梅子たるどっしりとした存在感、
「得能~、得能~」の声が忘れられません。

この豪華キャストが繰り広げる笑いと涙の物語の中で、華麗な “和・洋” の
舞踊シーンもお楽しみただけるのがこの作品のさらなる魅力!
特に!新春ならではの華やかな幕開きにもご注目くださいね。



鹿鳴館でのダンスでは・・・大地さんの燕尾服姿まで堪能できる大サービス♪

「あまりに格好よくて、ついポーッとしてしまい振りを忘れそうになるんです」(牧瀬さん)


そして、劇中では大地さんの歌声も!
稽古場公開のときにご披露いただいた♪荒城の月 に加え、もう1曲ございますよ。
歌については

「マイクを付けずに歌うというのは今回が初めてなのでちょっと緊張しました。
みなさんご存知の名曲ですので、できれば正統派な歌い方をしようと挑戦しています」(大地さん)

美しいメロディと歌詞が心にしみる、素敵なシーンになっておりますよ。


国境を越えた愛、子弟、親子の情愛、夢・・・
豪華キャストが魅せる聴かせる!目も耳もこころも満たされる舞台『コンダーさんの恋』、
観劇初めにもおすすめです!


今年の抱負をたずねられ、
「白馬のごとく突っ走る!ウマいこと言ったでしょ!」と大地節炸裂!




【公演情報】
明治座『コンダーさんの恋~鹿鳴館騒動記~』
2014年1月2日~27日@明治座

<スタッフ>
作・演出:G2

<キャスト>
大地真央
牧瀬里穂 / 葛山信吾 / 秋本奈緒美 / ベンガル
三上市朗 / 久ヶ沢徹 / 植本潤 / 荒井敦史 / 寿ひずる / 未沙のえる
江守徹
ほか

<作品紹介>
明治16年。
近代日本のイメージアップのために迎賓館・舞踏会場として「鹿鳴館」が建設された。
ところが肝心のダンスを踊れる日本女性は皆無。
そこで、踊りの師匠や芸者ら「プロ」にダンスを教えて、
舞踏会に出席させようという計画が立てられた。

菊川流の踊り手・前波くめは、師匠から「西洋ダンスなんてもってのほか」と釘を刺されるが、
「コンダーさんのために一肌脱ぎたい」と感じていた。
コンダーさんは鹿鳴館を設計した英国人。日本文化を愛し日本舞踊にも通じ、
くめとは「いい仲」にあった。

鹿鳴館時代を舞台に、ユニークなキャラクターたちが愛を求めて奔走する、
笑いと涙と感動のコメディー巨編!

作品HPはこちらから




おけぴ取材班:chiaki(文/撮影)監修:おけぴ管理人 舞台写真提供:明治座

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