2014/08/25 【初日観劇レポ追記!】演劇ユニット青唐辛子 ミュージカル『蝙蝠の箱』藤岡正明さんインタビュー

【観劇レポ】10/1追記!


初日観劇&フォトセッションに参加してきました!!



楽曲の多彩さ、そしてそれぞれの曲を歌う役者さんの味もさまざまです!
藤岡正明さんと小此木まりさんの渾身のデュエットはどこの大劇場?!の迫力♪
ザッツエンターテインメントな♪明日に掛かる虹は王道ミュージカルの軽やかさと輝き!
演歌ナンバーも・・・歌のうまい人は何を歌ってもうまいんだー。そんなごくごく当たり前のことを改めて感じてしまいました。

物語の展開は、ドキッとするスタート。
えっ?えっ?えっ?と謎が雪だるま式に大きくなり・・・やがてたどり着くまさかの真実。
観る人それぞれの解釈があると思うので、多くは語りませんが、別紙慶一さん演じるテツのちょっと不器用だけど真っ直ぐな人柄が印象的でした。

任侠ということで、“抗争”も描かれます。つまりドンパチもあるのですが、その奥で語られているのは“情”や“愛”。
あれ、それってどこかで聞いたような。
↓藤岡さんインタビューで語られていた構想が体現されておりましたよ。

やるせなさ、切なさも持ち合わせた作品ですが、帰り道の足取りが軽くなるのは“歌”の力も大きいですね。
加えてカーテンコールのみなさんの清々しい笑顔にも元気をもらい、ここから公演を重ねるたびにぐっと盛り上がっていきそうな『蝙蝠の箱』。新宿THEATER BRATSにて10/7(火)まで!

それではお待たせいたしました!
辰巳組気合入りまくりな初日フォトセッションの様子をどうぞ。


辰巳組の面々:藤岡正明さん、さけもとあきらさん、草野とおるさん、別紙慶一さん


刑事チーム:三枝俊博さん、小林健一さん


山権組チーム:鈴木洋介さん、吉川暁士さん


主演の別紙さんと女性チーム!
小此木まりさん、別紙さん、竹下瑠花さん、酒井翔子さん


小此木さんの歌声、必聴!


作・音楽・演出:藤岡正明さん!


【アフターイベント発表】9/29追記!


初日だけのスペシャルイベントフォトセッション開催決定!!
初日の公演終了後、舞台上にて、キャスト陣の写真撮影のコーナーがございます。

スペシャルアフタートーク&ライブ決定!!
主演の別紙慶一さんと主宰の藤岡正明さんが『蝙蝠の箱』の内容、また稽古や舞台裏の話しなどについて語るトークタイム、さらにミニライブも行います!
回ごとに、「蝙蝠の箱」キャスト陣の中からゲストをお招きします!
ゲストの詳細は発表までお楽しみに!
〈アフターイベント開催日〉
10/2(木) 14:00公演 
10/3(金) 18:30公演  
10/6(月) 18:30公演
※時間は30分程度を予定しております。






【藤岡正明さんインタビュー】


数々のミュージカル作品においてその伸びやかで艶やかな歌声で圧倒的な存在感を示す藤岡正明さん。俳優、ミュージシャンの藤岡さんのもうひとつの活動・・・それが演劇ユニット青唐辛子の主宰!
旗揚げ公演から約2年半、待望の新作はなんと“任侠コメディミュージカル『蝙蝠(こうもり)の箱』”

任侠?コメディ??ミュージカル???
果たしてそのココロは!これはもうご本人に直撃するしかないっ!
というわけで、脚本、演出、音楽(出演も!)の藤岡さんにお話を伺いました。


藤岡正明さん


--演劇ユニット青唐辛子第2弾公演が発表されました!今回はミュージカルですね。

藤岡)
始めたときからストレートプレイをやる、ミュージカルをやるとか枠組みを作るつもりはなく、本当にその時思い立った面白そうなものをやろうじゃないかということで、今回は任侠コメディミュージカルということになりました(笑)。

--確かに面白そうです(笑)!作品については後程じっくりと伺うとして、青唐辛子では音楽や演出だけでなく、“脚本”も担当されていますよね。まず、そこに意外性を感じました。



藤岡)
もともとお話を作るとかとそういうことは好きだったんです。趣味で小説を書いていて、役者を志すというか興味を持つきっかけもそこからなんですよ。

--そもそも“役者 藤岡正明”誕生のきっかけが本を書くことだったのですね。

藤岡)
そうなんですよ。
ちょうど長編小説を書き上げたタイミングで、『レ・ミゼラブル』のオーディションのお話をいただいたんです。
実を言うとミュージカルを見たことも、芝居経験もなかったのですが、小説を書いていくなかで登場人物の感情についてすごく考えたり感じたりしていて、そこから“役者”に興味を持ち始めていた時期だったんです。なのでオーディションを受けて、結果的にそれがきっかけとなり今、役者をさせてもらっているんです。

--そうだったのですね。音楽制作をされていることは存じておりましたが、小説まで!!では、本日の本題へ。次回作『蝙蝠の箱』についてお伺いします。
タイトルの字面はちょっとハードで舞台は任侠の世界、でもコメディで、さらには・・・



ミュージカルです(笑)!

藤岡)
ミュージカルです(笑)!
まずは、なんか男って好きなんですよね、任侠モノ。
任侠モノのストレートプレイは普通にありそうな気がして、ちょっとコメディ要素を入れてもまだあるかなぁ。じゃあそれをミュージカル・・・それはないだろう!って。
物語はくそまじめなんですよ、でも、コメディと受け取ってもらえるように笑っていただけるようなところまで持っていきたいなと思っているんです。

任侠の世界を物語の舞台にしたのも、ただ面白そうだからというのではなく、社会の縮図のひとつとしてその世界を選びました。そこで描きたいのはあくまでも“人間、人の生き方”です。人は悩んだり、行き詰ったり、間違えてしまったりしながら生きているじゃないですか。色々な選択をしていくなかで、みんながみんなたやすく成功というゴールに辿り着けるわけじゃない。そんな人たちのお話です。
といってもそんな大それた感じでもないんですけど(笑)。

--登場人物一人ひとりにドラマがありそうなお話になりそうですね。
そして、お話とともに気になるのが音楽です!


藤岡)
音楽については、王道ミュージカル的な音楽、ダンサブルでリズミックな音楽、ポップスっぽいものの中に、今回は演歌やムード歌謡をエッセンスとして取り入れていています。
中には演歌とラップが融合したような曲もあります。

--演歌とラップ?!ちょっと頭を整理させてください!!

藤岡)
確かに演歌をミュージカルに取り入れるのってあまりないですよね(笑)。
ピアノとかまず耳に入ってくるのは王道演歌の音でありながら、リズムはヒップホップ、そこにAメロはラップ調で気が付くとサビは演歌じゃん。そんな感じですね。

--すごいことしちゃいますね!!



藤岡)
実際、初めて演歌の曲を作ってみて感じたのは、すごく難しいんですよ、やっぱり。
なんていうんですかね、コード進行は結構決まっている中でメロディ重視、なおかつラップを乗っけようとしていますし(笑)。その中で特に気を付けなきゃいけないのは、やはり“言葉”がちゃん伝わるかというところですね。

--これから最終的な詰めの作業に入っていかれると思いますが、現状で何曲ぐらいありますか。

藤岡)
曲数で言うと15,6曲ですかね。ただあと何曲か作ったら、そこからは実際に芝居を組み立てながら、このシーンとこのシーンは物語上リンクしているから、音楽でも繋げようなどと、必要に応じてそぎ落としていく作業に入ります。
今はその材料をすべて板の上に並べたような状態です。

--そうやってミュージカルの音楽が作られていくんですね。

藤岡)
それがミュージカルの魅力だと思うんです。
たとえば、みなさんにわかりやすい例では『レ・ミゼラブル』のエポニーヌとファンティーヌのナンバーですよね。二人の歌う歌がリンクしているので、最後に同じメロディを歌うことがとても効果的に心に響くというようなあの感覚です。

劇中で一回聞いておしまいという曲の羅列だと、それを聞いたお客さんにとって音楽として何が残るのかということになってきます。やはり「あのシーンよかったね」というときにメロディと共に思い出せるような作品を作っていきたいんです。
そのためにも現状はシンプルに作っていきつつ、メロディアス、キャッチーな音楽というのを意識して作っています。

--私事ながら、個人的に小此木まりさんの歌声がとても楽しみなんです!

藤岡)
彼女のために“蝙蝠の箱”というタイトルナンバーを作りたいなと思っています。彼女の歌声は素晴らしいですよね。もちろん僕も頑張って歌いますし、歌だけでもいいねっていっていただけるような作品に仕上げていきたいなと思っています。

--また、クレジットにある音楽監督の村井一帆さん、Fumingさんはどのように関わるのでしょうか。

藤岡)
僕が演出もするので、僕自身だけで完結してしまう世界観だとやっぱり面白くないと思うんです。ですので、お二人には客観的な視点でアドバイサー的役割を担ってもらいます
他にも生演奏は基本的にピアノとシンセサイザーになる予定なので、ピアノのプレイに関してもこんな弾き方ができるよなどと提案してもらえるかなとも思っています。

--ピアノは生演奏なんですね!

藤岡)
はい。そこにオケの同期と、あとは飛び道具として演者が弾くかな~どうかな~(笑)。
『Once』じゃないですけど、シーンとして演者が演奏して歌うみたいなことがあるかもしれませんよ。

--実際どうなるかは本番までのお楽しみですね!
さて、聞くところによると、脚本・演出・音楽にとどまらず稽古場の手配や劇場選びも藤岡さんご自身でされているとか。


藤岡)
そうです!小屋に直接電話して、いろいろと手配したり、もちろんキャストのオファーも全てやっています。前回も思ったんですけど、たまに「こんなことやらなきゃよかったな」って思うこともあります。
実は・・・僕、すでに今そう思ってるんですけど(笑)。
でも、終わるとやってよかったなと思うんです、何とも言えない達成感があって。

--それが原動力になるんですね!



藤岡)
一演劇人として、何かを発信していきたいんです。
今回、小劇場出身の方にも出演をお願いしています。僕らみたいにミュージカルをやっている人間がいて、たとえば僕のことを好きでいてくれるお客さんにミュージカルアクターだけではない世界観を知ってもらうことで、新しいことを感じてもらえるんじゃないかと。その可能性を広げ続けたいと思っています。

どこかで「これでいいや」と思ってしまうと、作品自体が面白くなくなるんですよね。
稽古でも本番でも、ディスカッションして、もっといいものを、新しいものを作れると信じ、それを続けることが高いお金を払って見に来てくれるお客さんに対しての礼儀だと思っています。
そういった意味でも、僕らは夢を売っていくために、自分自身も発信し続けていかなくてはいけないし、止まりたくないなと思いますね。
そしてそんな僕のオファーを快く受けてくれるメンバーがいることを本当にありがたく思います。

--素敵な作品になること、楽しみに待っています。では最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

藤岡)
この作品を観て「俺も、私もいろんなことを真面目に考えて生きようかな」と思ってもらえるような作品にしたいと思います。
感動ポイントもありながらコメディですし、かなりサスペンス要素もあります。
バイオレンス・サスペンス・コメディがダンス、お芝居、歌もある総合エンタテイメントであるミュージカル形式で繰り広げられる『蝙蝠の箱』。
ぜひ劇場でご覧ください。

--いったいどんな舞台が見られるのか楽しみです!これから本格的に始まるお稽古でもどんどん新しいことが生まれていきそうですね。



藤岡)
ひとつはっきりしているのは、スタイリッシュさは一切ないということです(笑)。

--承知いたしました(笑)。本日は楽しいお話をありがとうございました。

音楽に関しても物語に関してもいったいどこからアイデアが湧いてくるのだろう・・・と頭の中を覗きたくなるほど多才な藤岡さん。詳細は明かせないものの、物語の展開も伏線張り巡らせまくりの、「あっ!そうだったのか!!」も満載とのこと。
わかった上でもう一度観たい!開幕前にして、リピート決定な心境です。

<Special>
ちらしは漫画家久保ミツロウさんによる書き下ろし!!


久保ミツロウ先生書き下ろしのちらし!
 
藤岡)
久保ミツロウ先生とは番組共演をきっかけに仲良くさせてもらっています。先生の『3.3.7ビョーシ!!』という作品が好きで、そこからインスパイアされたと
ころもあるという話からちらしビジュアルを書いていただくことになったんです。また、台本ができたらすぐにお送りし、言葉の選び方とか作家目線でのアドバイスもいただきました。

<Information>
2014年9月6日、2001年のデビュー以来、初めてのライブDVD発売です!!
藤岡正明 ライブDVD  LIVE TOUR 2014「LIVE Odyssey」  
4月19日のclub asiaでの熱いライブの模様を中心に、大阪、名古屋ツアーでの楽屋風景、移動中のオフショットやインタビューなど盛りだくさんの内容とのこと!
ご購入は tPD records shopページまで。



<藤岡正明さんプロフィール>
2万名が応募した伝説の「ASAYAN」超ヴォーカリストオーディションを勝ち抜き、Sony Music Japan International からシングル「交差点」で '01年デビュー。'05年、『レ・ミゼラブル』マリウス役でミュージカルデビューを果たし、'08年には『ミス・サイゴン』のクリス役を演じるなど、近年は舞台でも活躍。'12年には自らの演劇ユニット「青唐辛子」を旗揚げした。また、アルバムリリースやライブツアー、楽曲制作を行うなど、ミュージシャンとしての活動も積極的に行っている。


【公演情報】
―演劇ユニット「青唐辛子」第二回公演―任侠ミュージカル『蝙蝠の箱』(こうもりのはこ)
2014年10月1日(水)~10月7日(火)@ 新宿 Theater BRATS

<スタッフ>
脚本・演出・音楽:藤岡正明 
音楽監督:村井一帆/Fuming 
チラシイラスト:久保ミツロウ

<キャスト>
別紙慶一 草野 とおる さけもとあきら 小此木まり 
酒井翔子 三枝俊博 竹下瑠花 吉川暁士 鈴木洋介
藤岡正明 
小林健一

<ストーリー>
辰巳組構成員のテツは、ある日事務所のソファで目を覚ます。
何故自分がここで寝ていたのか思い出せない中、兄貴分の神谷と弟分のダイゴが慌てて事務所に入ってくる。
そこで突然聞かされる『親父が殺された』という言葉。
過去を紐解いていく中で見えてくる欲望と裏切り。
15年前の事件。
恋の結末。
それらが明らかになった時、大いなる『嘘』が見えてくる。

公演HPはこちらから
青唐辛子ブログ

おけぴ取材班:おけぴ管理人、chiaki(インタビュー・文)hase(撮影)

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