「俺の友達セルジュが絵を買った。・・・白いラインの入った白い絵をね」一枚の絵をめぐり展開する15年来の大親友3人のドラマ『ART(アート)』製作発表が行われました。
左より)
益岡 徹さん(セルジュ)、市村正親さん(マーク)、平田 満さん(イワン)価値観の違いが微妙なすれ違いを生み、立て直そうと3人が一生懸命になればなるほどおかしな方向へズレて行く。
男3人90分ノンストップの大ヒットコメディが16年ぶりに日本オリジナルキャストで上演されます!
1999年の初演時に「もう少し年をとったらまた演りたいね」と話していたという3人の夢がついに実現!この顔ぶれでこの戯曲、これはもう、舞台ファンにとって
見逃し厳禁注意報発令ものの話題作ですよ。
では、ここからは劇中の3人とはまた違う大人の友情溢れるお三方のコメントをご紹介いたします。
市村さん)「セルジュが白い絵さえ買わなければ…ですが、とんでもないARTを買ったことでさまざまな面白いドラマが生まれるお芝居です。
ただ僕にとっては『ART』という作品があったから、この3人が出会い、こうして再び16年ぶりに会えたというありがたい作品です。この
大好きな作品を大切な両俳優と一緒にやれることが楽しみでなりません」
平田さん)「映像の世界では、16年後に同じ筋書き・設定の映画やドラマを同じキャストでやるというのはあり得ないことなので、
演劇ならではの面白さ楽しさが味わえると思っています。16年経って進歩したところも、後退したところもあると思いますが(笑)、そんな変化も含めて楽しんでください。僕らも今回どんなARTになるか楽しみです」
後退したところと言いながらそっと生え際に手をやるお茶目な平田さんです!!
益岡さん)「作品の中では“ことなかれ”と正反対にあるような3人のやり取りが繰り広げられます。16年経ったことで社会や世の中も変わり、コミュニケーションが少しマイルドになっているように感じます。そんな中で
厳しく、容赦がない3人のやり取りがどのように受け止められるのか楽しみです。またこの3人でかけがえのない素晴らしい時間を作っていけることを確信しています」
--女性作家(ヤスミナ・レザ)が描く男3人の物語、その戯曲の面白さについて市村さん)「3人のやり取り、この3人っていうのが面白いんですよ!
2対1の力関係、そのパワーバランスが瞬時に変わっていくんですよ。マーク(市村さん)とイワン(平田さん)で一緒にセルジュ(益岡さん)を攻めていたのに、急にマークが一人攻められていたり(笑)」
平田さん)「やっぱりレザさんはこういう男性観なんでしょうね。男って愚かだな、ばかだなと思わされます(笑)。
たぶん女性3人だったらもっとうまくやっているんだろうな、男だけだとこの世の中よくないなと(笑)」
益岡さん)「男3人が積み上げていった友情、積み上げていったその先に崩壊が用意されているような、同じレールに乗ったままそうなっていくんですよね(笑)。
見方によっては
男3人の友情関係の支配欲の話かな、それを女性が描いたという面白さ、男だったら気付かなかったところかもしれません」
--そして話題は劇中のとあるシーンへ益岡さん)「イワンのあの
別次元の台詞量、16年経って平田さんがどうやるのか」
市村さん)「5分くらいだっけ?
かわいそうだけど助けようがないよね」
益岡さん)「そう、
冷やかに見つめるだけ(笑)。それをまたやれるのが楽しみです。初演の時もあまりの長台詞に客席から拍手が起きたんですよね。それにしても、
平田さん勇気があるなー(笑)」
平田さん)「
あんまり言わないで(笑)」
--最後にPRコメントをどうぞ市村さん)
「『ART』、この3人の哀れな可愛い男たちの友情の物語を見に来てください」
平田さん)
「観る方それぞれに思い当るところがあると思います。自分は誰かな、あれは誰だなどと思いながら楽しんでください」
益岡さん)
「心の中で思っても普段は言わないことが全部台詞になっているような作品です」初演時に
「配役の勝利」とも称賛された、最強にして最高の日本オリジナルキャストがパリ初演スタッフを迎えてお贈りする『ART』。
白一色で統一された美しい舞台で、90分間音響効果も一切使わず繰り広げられる大ゲンカ!
怒鳴って、取っ組み合って、笑って、笑って、最後にはジーンとくる男3人の友情物語、2015年の演劇界大注目の作品です。
みなさまくれぐれもお見逃しなく!
おけぴ取材班:chiaki(文・撮影) 監修:おけぴ管理人