いしいしんじさんの傑作小説『麦ふみクーツェ』が舞台上に立ち上がる!
シアターBRAVA!10周年記念シリーズつながる音楽劇『麦ふみクーツェ』~everything is symphony!!~が世田谷パブリックシアターにて開幕いたしました。
<舞台写真掲載につき、ご観劇前のみなさまはご注意ください>ちょっとヘンテコだけど愛おしいキャラクター、夢のようなワクワクいっぱいの舞台セット、美しい照明、そしてさまざま“音”(演奏も効果音もすべて生音)!舞台鑑賞・ライブの楽しさ、一期一会がいっぱいの素敵なファンタジー作品です♪
「ボクの麦わらにあわせて 奏でてごらん!」
舞台写真と観劇…だけでなく体感、合奏してきたみなさまからの感想で綴るおけぴ開幕レポート!はじまりはじまり~♪
-ものがたり-
舞台はとある港町のアマチュア吹奏楽団。
少年“ねこ”(渡部豪太)は、おじいちゃん(尾藤イサオ)に楽団に引っ張り込まれ、「にゃあ」と鳴くことを命じられる。おじいちゃんはバンドマスターとして楽団を劇的に成長させ、楽団を中心に町はひとつにまとまっていった。順風満帆な日々が続くかに見えたが、やがてさまざまな事件が降りかかる。
仲間との悲しいお別れ、謎めいた女性“みどり色”(皆本麻帆)との出会い、指揮者になるため港町を離れての進学と、“ねこ”の人生は大きく展開していく。
そして“ねこ”の前に現れた、彼にしか見えない存在“クーツェ”(熊谷和徳<映像出演>)とは。
写真左より)カメラマンを夢見る“みどり色”役:皆本麻帆さん、主人公ねこ役:渡部豪太さん
♪渡部さんの純粋な眼差し、無垢な存在感が、ねこにぴったりです。
舞台美術も絵本のページをめくった様に各場面を盛り上げています。
人間も楽器も雑多で個性がありますが、思いを一つにまとめて、豊かな音楽が生まれます。
♪モノトーンの衣装がとても素敵でした。
渡部豪太さんのナイーブな感じが“ねこ”にぴったりで、皆本さんは可愛らしく、木戸さんは不思議な雰囲気が漂っていました。
♪キラキラのなかにちょっと寂しさも感じさせる“みどり色”役皆本さんの歌声に引き込まれました。彼女の名前のひみつもじんわりきます。 ♪会場へ入った瞬間から、舞台セットに釘付けにされました、
開演前、双眼鏡で端から端まで、見つめてしまいました。
装置の使い方が、おしゃれ!です。開場からはじまり、舞台空間の使い方、客席との一体感、役者さんの有り様、世田谷パブリックシアターを使いきった感、満載に感じました。
♪とにかく美術がとんでもなく、可愛く美しいです!まさに絵本のような世界。
その世界観にぴったりマッチする、渡部さんと皆本さん、絶妙なキャスティングでした。植本さんと田中さんのスパイス的な存在も楽しかったです。用務員さんのスクラップブックに出てくる“生まれ変わり男”役:木戸邑弥さん
♪いつもみんなを俯瞰しているような“生まれ変わり男”を演じる木戸さんがキラキラしていて印象的でした。舞台の上のほうにいることが多いので要チェックです。
♪あたたかい台詞と雰囲気、ぬくもりのあるどこか懐かしいような音楽、演者さんが楽しみながら舞台で生きている様子、リラックス出来る要素が満載の舞台で、自然と自分も笑顔になっていました
写真左より)新聞記者役:朴璐美さん、おじいちゃん役:尾藤イサオさん
♪朴さんの機関銃のような早口のセリフカッコ良くって気持ちよく、尾藤さんのおじいちゃんは頑固者で変わり者だけどその奥の温かさが伝わります!
♪麻帆ちゃん、豪太くん、イサオさん…実際に観に行って、細部まで作り込まれた愛を感じました。本当に素晴らしかったです。
映画で言ったらジャン・ピエール=ジュネみたいな感覚もありました。
大人のおとぎ話。大好きです!!
写真右)ちょっと奇天烈な盲目のチェロ弾き“先生”役:植本潤さん
♪植本潤さんの○の扱いは、笑えます。
♪植本さんの先生、何を考えているのかわからない面白さが楽しいのですが、実はかなりの哲学者?!気になる存在です。
写真右)新聞記事のスクラップブックから素敵な曲を作曲する“用務員さん”役:小松利昌さん
♪どんなものでもパーカッションという楽器にしてしまうアイディアに脱帽。
小松さんのはじけっぷり、用務員さんのギャップがよかった。植本さんのキャラも楽しかった。
写真奥)元オペラ歌手の“家政婦”役:田中利花さん
♪アテ書きなのか?と思う位に役者の方々が役にピッタリでした。
舞台セットがとても可愛らしく素敵なだけでなく、場面に合わせて変化するのが秀逸でした。
演者の皆様の素晴らしさはすぐに感じられると思いますが、影クーツェの熊谷さんのタップにも注目して欲しいです。
本当に音がなっている、奏でている。あとは、音の出るものを持って参加すれば完璧です。ねことクーツェ(世界的タップダンサー熊谷和徳さん・映像出演)のタップコラボも見どころ!
♪ワクワクするテーマパークのような舞台でした。客席と舞台が一体になれる演出が楽しかったです。
♪客席との一体感がすごい。見ていると自然に笑顔でリズムを刻みたくなります!
♪遅刻厳禁!早めに行った方が楽しめます。まさに音を楽しむ音楽劇。
素朴でどこか懐かしい感じがする楽曲達が素敵です!
さらに楽曲だけでなく舞台上で道具を使って出す効果音も、おお~、となります。
♪楽しかった!!泣いた!!歌ったし演奏?したし、繋がった!
淋しくて優しくてあたたかく、惹き込まれました。舞台セットも音楽も映像もキャストも素晴らしく、とてもとても上質な演劇体験でした。考えるより感じる舞台。
音、音楽、色、ひかり、世界。舞台から溢れてくる音楽色彩に呑み込まれた。
ラストは美しくて泣いてしました。ほっこり、とはちょっと違うんですが詰めてた息をふっと吐けるような安堵感がありました。元気を貰った!!
この作品のお楽しみは“合奏”、音を楽しみましょう♪あんなものやこんなものまで楽器に!
レクチャーも担当する“郵便局長”役の松尾貴史さんが舞台と客席をつなぎます♪
♪ぜひ、音のなるものを忘れずに持って観劇してください。
私は忘れました。後で鍵に付けた鈴がコートのポケットにあることを思い出したのですが。
でも、隣の方が音のなるものをかしてくれたので、参加できました。
これも「つながる」ってことですね。
♪舞台を縦横にフル活用、スクリーンも使い、効果音もキャストたちが出しています。
誰がどの音を出しているのか、思わず探してしまいます。
♪ぜひ音の出る物をお持ちください。出演者の皆さんと音でつながりましょう!
「合奏は楽しい!」それが体験でき、自分も舞台に参加できて、物語の世界に入っているような、贅沢で楽しいひと時が過ごせました。
♪音楽は日常に入り込んでいるものの音を楽しむという事を忘れていたのを思い出させてもらいました。
楽しかったです。たたいて鳴る物、振って鳴る物、吹いて鳴る物、何でも良いのです。観劇される際は是非とも音のでる物を持って行ってください。
そしてストーリーの中に入り込んで楽しんでください。
♪舞台と客席が一体となって、音をだしたり、声をだしたり楽しい舞台です。
影絵のタップもインパクトがあり、階段状の舞台をふるに使ってあちこちに出演者がいて、ビックリです。親子観劇もおすすめです。
♪素敵なファンタジーを観させてもらい、原作の小説を読んでみたくなりました。何か音のなるものを持参して、ちょっとヘンテコな、でもあったかい『麦ふみクーツェ』の世界を旅しましょう♪
【初日前会見】
脚本演出のウォーリー木下さん(写真左)と音楽監督のトクマルシューゴさん(写真右)
はじめてとなる“客席にお客様の入った状態”でのゲネプロを終えた主要キャストとクリエイターのお二人を囲んでの取材会がありました。
渡部さん)「3か月くらいかけてみんなで作ってきたものをついに今日からお客さまにお届けできます。(客席参加パートについては)
みなさん、もっと来てください!(初挑戦のタップダンスについて)踊りって心が躍るものなんだなと発見しました」
皆本さん)「毎回毎回違う反応が返ってくる舞台だと思います。
お客様と一緒に合奏を楽しみたいです」
松尾さん)「指揮をするのは初めてで、バークレー(音楽院)に3か月間通ったくらいの
気持ちで臨んでいます!
ものすごくアナログなのとものすごくハイテクなのが両方あるなかなか無い、おもしろい舞台です」
尾藤さん)「この仕事を長くやっていますがやはり初日前は緊張しますね。
渡部さんのタップは見ごたえありますし、美術、舞台装置もすごいです!ぜひ見に来てください」
ウォーリー木下さん)「毎回、
その日のお客様とセッションするような舞台ですが、舞台上でのパフォーマンスもじつは繊細なんです。映像演出、オリジナル楽器、音で表現する舞台、見どころはたくさんありますのでぜひ劇場でお楽しみください」
トクマルシューゴさん)「僕は音楽提供なので、今は親心のような
「みんながんばれ!」という気持ちで見ています。ひとたびいい波に乗るとすべてが上手くいくような、
さまざまな要素が繊細に積み上げられた舞台です。その瞬間を見てもらえたらうれしく思います」
オリジナル楽器にもご注目ください!
↓こちらはオリジナル楽器誕生メイキングを含むPR動画「がらくた楽団誕生の巻」
感想:おけぴレポ隊のみなさん♪
おけぴ取材班:chiaki(撮影・編集)監修:おけぴ管理人