ミュージカル『この世界の片隅に』開幕記念会見レポート~気持ちを色に例えると~

ミュージカル『この世界の片隅に』@日生劇場
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日生劇場にて開幕したミュージカル『この世界の片隅に』の開幕記念会見が行われました。ご登壇されたのは、すず役の昆夏美さん、大原櫻子さん、周作役の海宝直人さん、村井良大さん、本作音楽のアンジェラ・アキさんです。昆さんと海宝さんは前夜に初日公演を終え、大原さんと村井さんは、この後、初日を迎えます!みなさん扮装姿で登場です!




──初日を迎えた/迎える心境をお聞かせください。また、その気持ちを色に例えると?

昆さん:新作ミュージカルですので、まだまったく色がついていない状態の白!そこにこの作品の温かみを加えると、真っ白というよりオフホワイトかな。昨日の初日公演では、お客様がいてくださることで作品が完成するということを実感しました。はじめは客席の空気もどのような舞台が繰り広げられるのかというワクワクやソワソワでシーンとしていましたが、徐々に作品の温もりが届き、笑いや拍手、劇場が一体になっていくのを肌で感じました。

海宝さん:原作はありますが世界初演の新作ミュージカルということで、観客の皆様も、僕たち演者もちょっと緊張しているところから始まりましたが、お客様の温かい反応に支えられいい初日を迎えられました。色は……何か一色というよりは、お客様お一人お一人の心をいろんな優しいパステルカラーが彩ったように感じました。

大原さん:今の率直な気持ちはオレンジです。演じている私自身もそうですし、昨日、昆ちゃんと海宝さんの初日を客席で拝見したときも、温かい気持ちで劇場を出られたのでオレンジです。

村井さん:僕自身、先ほど最終リハーサルを終えた時に感じたのは青色。自分でもびっくりするぐらい冷静でした。でも、これから本番に向けて赤を混ぜてちゃんと紫にしないと!と思いながら、今夜の初日に臨みたいと思います。

アンジェラさん:みなさんの仰っている色のどれもがしっくりきています。昆ちゃんの白もわかるし、海宝くんの言う色味もわかるし、これから初日公演に臨むふたりの色もわかります。私は、4年近くの時間、一人、ピアノと向き合って創ってきた作品が、演者さんの声を通して新しいものに生まれ変わりました。その色は……最後はやっぱりお客さんと一緒に作っていくカラーだと思います。自分の言葉を借りると(笑)、「自由の色」なのかなと思います。それぞれの公演が違う色に染まっていく、本当に自由な新しい作品が、毎公演生まれるような気がしています。

※「自由の色」アンジェラさんのCDにも収録されています。


──アンジェラさんは10年ぶりに日本での活動を再開されました。オリジナルミュージカル楽曲の創作の大変さはどのあたりに感じましたか。



アンジェラさん:苦労した点はいくつもあります。創作では、こうの先生による原作がもっている温かさ、このピュアな作品をどう音楽化するか。まずは原作へのリスペクトを第一に考えました。また、上田(一豪)さんが素晴らしい脚色をしてくださったので、それを支えられるような音楽にしたいと思いました。読みやすく、大好きな台本をパッと開いて、今日はこのシーンを作ろう!なんてこともやっていたんですよ(笑)。 最初に創ったのは「醒めない夢」と「端っこ」。この2曲には時間を費やしましたが、そこが出来上がったときに「見えた!」と思い、それ以降は、バランスを取りながら作っていきました。

※CDでは「端っこ」の最後に「醒めない夢」がちょっと出てくるのですが、このエピソードを踏まえて聴くとさらにグッとくる!

──キャストのみなさんはアンジェラさんの曲へどのような印象をもっていますか。



昆さん:稽古の序盤は、歌い方やアプローチの方法について足を止めて考えることがありましたが、アンジェラさんにもアドバイスをいただきながらシーンとして歌う中で徐々に自分なりの歌い方を見つけることができました。昨夜、お客様のまえで歌ったとき、あまり役者が自分で悦に入ってはいけないのですが、すごく没入感のある楽曲が多いと感じました。
「端っこ」について、アンジェラさんがくださった「この曲はさくちゃんと昆ちゃんの色で歌っていいよ、任せるから」という言葉がとても嬉しく、印象に残っています。二人の個性や歩んできた歴史から生み出されるものの違いなども、感じ取っていただけるでしょう。この曲に限らず、キャストによって聴こえ方が違う曲が多いと思います!



海宝さん:原作とマッチした瑞々しい楽曲だというのが最初の印象です。実際に歌ってみると、音楽の力が作品の推進力になっている──今、演じていてもそれを強く感じます。アンジェラさんが音楽界で培ってこられたものとミュージカル音楽を勉強される中で獲得されたものが融合し、今までのミュージカルとはひと味違う新しい形の音楽を生み出している。

稽古では、アンジェラさんがお芝居の中で音楽がどう活きていくのかについて妥協することなく俳優ともディスカッションを重ね、僕たちとともに歩んでくださったことをありがたく思っています。得難い、贅沢な経験でした。稽古場では、僕らの席の隣にピアノがあり、そこでアンジーさんが編曲や直しなどピアノを弾き、歌いながら作業されていました。いつからかそれが当たり前の景色になりましたが、今、思い返すと“アンジェラ・アキさんが隣でピアノを弾いて歌っている”って、なんて贅沢な時間だったのかと(笑)。



大原さん:最初に「端っこ」や「醒めない夢」を聴かせていただいたのですが、涙が止まらないほどの感動を覚えました。その2曲はもちろん、ほかの曲にもある“どこか懐かしい感じ”が人を感動させるのだと思います。私はアーティストとしてポップスも歌っていますが、アンジーさんが「ポップスで歌ってもいいですよ」と言ってくださったことで、曲との距離感が近づきました。今は、のびのびと歌わせていただいています。どの曲も名曲! 一人の作曲家から生まれたとは思えないくらいバラエティに富んだ全26曲を早くみなさんにお届けしたいと思っています。



村井さん:すべての曲が耳に残り、そして心地よく聴けるので役を忘れて歌いたくなってしまいますし、自分の役の曲以外も気づいたら口ずさんでいます(笑)。アンジェラさんは「自由の色」をおっしゃいましたが、様々な色の入っている曲たちを日生劇場に始まりツアー公演の各地でたくさんの方にお届けしたいと思います。お客様それぞれ、日本的な温かみのある心に響くメロディを受け取ってください。そして帰り道では、なにかを口ずさんでいただければ!

──みなさんの好きなシーン・楽曲は?

村井さん:僕が一番好きなシーンはスイカのシーンです。
(みなさん:あそこいいよね! とても良いです!)
村井さん:何度観ても泣いちゃうんです。詳しくは言えないのですが、スイカのシーンがお勧めです!台詞も込みで、余すところなく感じ取っていただければと思います。ちなみに毎回、本物のスイカを食べています。とっても甘いスイカです(笑)。
(みなさん:お高いスイカじゃないですかね(笑))

大原さん:「花まつり」の曲をみんなで歌うシーンが好きです。やっぱり桜って美しいなと思うんです。あの歌とあのセット、それだけで泣けます。自分の名前が櫻子ということもあり親近感もあって大好きです。

昆さん:たくさんあるのですが、みんなで歌う「この世界のあちこちに」です。物語の始まりの本当に素晴らしい曲! 演出の上田一豪さんからも、物語を進めていくエネルギーを落とさないようにというディレクションをいただいています。幕が開いて、最初にみんなで届ける曲、楽曲が持つ温かさと前に進む力でお客様の心をグッと掴めたらと思っています。最初の掴みは大事ですので(笑)。

海宝さん:僕は、水原哲さんとすずさんの納屋のシーンがとても好きです。あのシーンは稽古場でもいろいろな形を試し、今の演出になっています。とにかく繊細で、バックに流れるアンジーさんの音楽とお芝居の高まりの相乗効果が素晴らしい! 僕は舞台袖で、次の出番を待っているのですが、あのシーンが良ければ良いほど僕は焼きもちを焼けます。そういう芝居をするシーンなので(笑)。

アンジェラさん:こちらの4人の歌唱はもう100点ですので、それは言うまでもなく(笑)。私はお芝居の世界の人ではないので、やっぱりお芝居に圧倒されます。稽古の早い段階で村井くんには伝えたのですが、さくらのシーンで言葉を発することなく2人のキャラクターがすれ違うシーン、ひと言も喋らなくても号泣です。演技力ってすごいなと圧倒されます。しかも海宝くんと村井くんで伝わってくる思いがまたちょっと違っていて、それぞれの周作の思いがビシビシと伝わり、毎回フレッシュな気持ちで観ています。もうひとつ、終盤のすずと妹のすみちゃんの会話の間合いもさすがのひと言。こんな演技を毎日見られることに、こちらこそ贅沢な日々でした。

──最後にすず役のお二人から、これから始まる公演への意気込み、メッセージを!

大原さん:戦時中のお話ということで暗い気持ちになるのではと思われている方もいらっしゃると思います。もちろん戦争の悲惨さも描かれていますが、重きが置かれているのはすずが居場所を探していく成長の話です。それは普遍的で、最終的には観た人が笑顔で劇場を後にされる物語。組み合わせによってお芝居も変わると思うので、1回と言わず4回観に来てください(笑)!

昆さん:新しい作品が生まれる瞬間に自分が立ち会えていることを光栄に思います。みんなでこの作品を愛し、原作をリスペクトしつつミュージカル化する意味やどうしたら物語(のメッセージや魅力)を最大限にお客様にお届けできるかを考えながら創ってきました。温かい仲間と温かい空気の中、この温かい作品を届けられていることが、私はとても嬉しいです。この作品のメッセージや温度感を、ぜひ劇場で体感してください。
日本人が作る日本の物語を全国にお届けできることも貴重なありがたい機会、ミュージカルに興味が今までなかった方にもこの作品に出会いに観に来ていただければと思います。




ミュージカル『この世界の片隅に』は日生劇場で開幕の後、全国ツアーを展開し、『この世界の片隅に』の舞台である広島県呉市にて大千穐楽を迎えます!

ミュージカル『この世界の片隅に』座談会オフィシャルレポート♪


ミュージカル『この世界の片隅に』@日生劇場
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ミュージカル『この世界の片隅に』
【東京公演】
5月9日(木)初日~5月30日(木)千穐楽
日生劇場
【全国ツアー公演】
6月 北海道公演 札幌文化芸術劇場 hitaru
6月 岩手公演 トーサイクラシックホール岩手 大ホール(岩手県民会館)
6月 新潟公演 新潟県民会館 大ホール
6月 愛知公演 御園座
7月 長野公演 まつもと市民芸術館
7月 茨城公演 水戸市民会館 グロービスホール
7月 大阪公演 SkyシアターMBS
7月 広島公演 呉信用金庫ホール

クリエイティブ&キャスト
原作:こうの史代 『この世界の片隅に』(ゼノンコミックス/コアミックス)
音楽:アンジェラ・アキ
脚本・演出:上田一豪

浦野すず:昆 夏美/大原櫻子(W キャスト)
北條周作:海宝直人/村井良大(W キャスト)
白木リン:平野 綾/桜井玲香(W キャスト)
水原哲:小野塚勇人/小林 唯(W キャスト)
浦野すみ:小向なる

黒村径子:音月 桂

白木美貴子 川口竜也 加藤潤一

飯野めぐみ 家塚敦子 伽藍 琳 小林遼介 鈴木結加里 高瀬雄史 丹宗立峰
中山 昇 般若愛実 東 倫太朗 舩山智香子 古川隼大 麦嶋真帆

桑原広佳 澤田杏菜 嶋瀬 晴
大村つばき 鞆 琉那 増田梨沙

作品公式サイト:https://www.tohostage.com/konosekai/

【アンジェラ・アキ CD 情報】


Sony Music Labels Inc.

「アンジェラ・アキ sings 『この世界の片隅に』」
Sony Music Labels Inc.
2024年4月24日(水)発売
CD 品番:MHCL-3076
配信 :各配信サイトから
https://lnk.to/AngelaAki

◆収録曲◆
1 この世界のあちこちに (2024年2月7日先行配信済み)
2 焼き尽くすまで
3 波のウサギ
4 醒めない夢 (feat.海宝直人)
5 掘り出しもんみーつけた
6 端っこ
7 花まつり
8 言葉にできない (feat.海宝直人)
9 自由の色
10 記憶の器 (全曲作詞/作曲アンジェラ・アキ 編曲河内肇)

おけぴ取材班:chiaki(撮影・文)監修:おけぴ管理人

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