ミュージカル『I DO! I DO!』公開稽古レポート~楽曲披露・囲み取材・稽古見学~

【『I DO! I DO!』アフタートーク決定】
15日(火)14時公演の終演後にアフタートーク(約20分予定)開催!

登壇者:霧矢大夢さん、鈴木壮麻さん、江草啓太さん、松田眞樹さん

マイケル&アグネス夫妻と二人のピアニストによるここだけの話♪



 オフ・ブロードウェイミュージカル発の名作『ファンタスティックス』を生み出したトム・ジョーンズ(脚本・作詞)とハーヴィー・シュミット(作曲)コンビによる人気作『I DO! I DO!』。1966年のNY初演以来、日本でも1969年に越路吹雪さんと平幹二朗さんの組み合わせで初演され、以来、さまざまな顔合わせで上演されています。大河内直子さんによる演出版は2014年に続いて2度目の上演となります!

 マイケルとアグネス夫婦の山あり谷ありの50年をドラマに寄り添う音楽で綴る本作。アグネス役は前回公演に引き続き霧矢大夢さん(本作で読売演劇大賞 優秀女優賞を受賞されました)、マイケル役には初出演の鈴木壮麻さんが演じます。

 開幕を間近にひかえ、連日熱い稽古が行われている『I DO! I DO!』稽古場にて取材会が行われました!お二人の仲睦まじい様子に、まるでマイケルとアグネスの家に招かれたようなほっこりするひとときでした。



鈴木壮麻さん、霧矢大夢さん

■あらすじ■
 今日はアグネスとマイケルの結婚式。「I DO!」と永遠の愛を誓った二人の、新しい生活がスタートする。舞台は、アメリカのどこにでもいそうな中流階級の夫婦の寝室。新婚初夜、未来へのちょっとした不安を隠しつつ、甘い生活がスタートする。でも、楽しい新婚生活はあっという間。長男が生まれた感動と喜び、そして数年、長女が誕生し子供中心の生活へと変わっていくにつれ、少しずつすれ違っていく夫婦の思い……。
 やがて子供が巣立ち二人きりの生活が再び始まったとき、二人が見つけたものは…。



【ナンバー披露】


♪プロローグ
 オープニングナンバーのシチュエーションは“結婚式”。いよいよ二人の結婚生活の始まりです。「かなしいときもうれしいときも二人、ともにいつまでも♪」と家族や友人の前で「I DO!」と愛を誓いあう。



ドキドキ


ワクワク


喜びと不安が同居する二人、ちょっと緊張気味!


二人が見つめる未来を、観客も一緒に追体験するような作品です
「この世のしあわせ、結婚!!」

~時は流れ~

♪この胸にあふれる
 子どもたちの成長を実感し、これまで積み重ねてきた時間を慈しむように歌うナンバー。
 お二人はパジャマ姿に衣裳チェンジ!

 ナンバー披露の直前「いい場面なんですよ。父親として息子の成長をふと感じて…」と壮麻さん。そして、ナンバーが始まるとそこに居るのは長い月日を共にしたマイケルとアグネスの二人、そのものなのです。



『I DO! I DO!』の世界を象徴するような、舞台中央のベッド
この二人は同じ記憶を共有しているんだろうな…自然にそう感じられる!


互いを見つめる視線の優しさが、長年連れ添ったカップルの“それ”なのです♪


お二人が醸し出すその空気に、観ているこちらの心が和みます



 ここだけの話(笑)、マイケルとアグネスの心情、美しいメロディ、お二人の歌声…、泣きそうに。いや、ほとんど泣いていました。


【囲み取材】


 ここからは演出の大河内さんも加わっての囲み取材が行われました。


──まずはみなさんからひと言ずつ。



大河内直子さん、鈴木壮麻さん、霧矢大夢さん

霧矢さん)
 2014年に続いて2度目の『I DO! I DO!』、そしてアグネス役。鈴木壮麻さんという新たな頼もしい旦那様のおかげで、新たな発見の毎日です。いろんな解釈があることに気づかされ、作品の深さ、大きな可能性を改めて感じる。また、4年前と違う感じ方をする自分もいます。そうやって、今回の私たちのオリジナル作品として創り上げていく作業が楽しいです。より密度の濃くなった作品にしたいと思います。

壮麻さん)
 この作品には素晴らしい音楽がいっぱい。袖で着替えながらアンダースコア(背景音楽)のピアノ演奏を聴いて泣きそうになることがあります。この感覚は、以前出演した『サウンド・オブ・ミュージック』で感じた“音のゆりかごに揺られているみたいだ”という感覚に似ています。それを再び実感できることが嬉しく思っています。しかも今回はダブルピアノ!なんて幸せなことなんだと、ご褒美のように感じます。もちろん、そのために日々悩みながら稽古をしていますが、とても悩み甲斐のある作品です。

 『I DO! I DO!』は、ご覧になる方それぞれにさまざまな受け取り方をしていただける作品。だからこそ、エンターテインメントだけに終わらず、リアルなものに創り上げたいと思います。

大河内さん)
 毎日、才能豊かな二人の俳優に引っ張られ、刺激を受けながら過ごしています。夫婦のあり方が1000人(組)1000様なように、前回とはまた違う壮麻さんと霧矢さんのお二人だからこその深い味わいがあります。そこが魅力だなと思っています。

──お二人が演じるマイケルとアグネスはどんな人物?

壮麻さん)
 「僕は作家です。本を書いています」という台詞があります。つまり、(マイケルは)作家です(笑)。なんだか読みやすいけれど内容が薄い…たぶんそういう恋愛小説を書いて生計を立てているような(笑)。その中で、たまたま当たる(売れる)本もあってね。

霧矢さん)
 そう、40万部も売れたんですよ!

壮麻さん)
 それを彼女はバカにするんですよ(笑)!!
 マイケルはアーティスト系で、屈折したところはないのだけれど、「俺、やったぜ!アメリカンドリーム!」というようなところがある。結局それを支えてくれていたのは、(霧矢さんを見て)この人なんですけど。まぁ、夫に持ったら面倒くさい男ですよ。そう思います(笑)。



霧矢さん)
 そうですね、苦労が絶えません。嘘です(笑)。
 アグネスはアーティストの夫を持つ妻として、夫を大きな心で受け止める存在であり、彼の作品に多少なりともインスピレーションを与える存在。ミューズ的な?あれ、そうでもないですか?

壮麻さん)
 はい、僕のミューズです(笑)!

霧矢さん)
 そうやって内助の功を果たして家庭を守りながらも、楽しむことも好き。富と名声を手にした夫に対して、それを支えてきた自分という存在を考えるようになり、お互いの心に距離が生まれ…。そのさみしさを埋めようと散財してしまう。切なさもありつつ、でも、本質的に大らかで明るい女性です!

壮麻さん)
 彼女のたくましさと明るさがマイケルにとっては救いなんです。そう!電車に乗っていたら、18歳ぐらいを筆頭に男の子3人と両親という家族が乗っていてね。見ていたら、お父さんが「ねぇ~」とお母さんに寄り添っているんですよ。男ってこうなんだな~と(笑)。4人の男がみんなどこかでお母さんに甘えているんですよね。

霧矢さん)
 壮麻さんのマイケルもすごく甘え上手ですよ!

壮麻さん)
 そうなの!?(と、若干動揺する壮麻さん!)

霧矢さん)
 でも、やっぱり最終的には引っ張ってくださるんです。私はこの役が二度目なのでなんとかなっていますが、初役だったらついて行けただろうかと思うくらい。さすがです!


──演出家から見たお二人の魅力は。

大河内さん)
 お二人が発する言葉の深み。それがあるから(心に)すっと入ってきます。そしてコミュニケーションは言葉、そこから音楽がわき起こっているのだと思わせてくれる。それが最大の魅力です。

──キャストの二人、お稽古をしていく中でのお互いの印象は。

壮麻さん)
 まず、この作品は脚本がとても緻密に書かれています。楽曲の入り方も秀逸。シュミットが得意とするところですが、イントロでハートビートのようなリズムを刻み、それがワクワク感を醸し出すというように。そこにどう自分たちを乗せていくか。(霧矢さんは)それがとても長けている方です。すっと入っていくんです。
 それでいて見せ方がなんだかね、しっかりと身についていて、癪(しゃく)に障ります(笑)。なんでそんなにかっこいいの!男前だし…。なんだか僕のほうがうじうじしているというか。

霧矢さん)
 なんか、そうですね(笑)。

壮麻さん)
 ほら!!

霧矢さん)
 うじうじとは決して思わないのですよ!(壮麻さんは)インテリジェンス溢れる繊細な方で、ミュージカルへの造詣も深く、たくさんのことを教えていただいています。ただ稽古の中で、壮麻さんがすごく慎重になったとき、私が「そういうの、いいじゃないですか!」と言ってしまうことがあって。そのとき、これがマイケルとアグネスのバランスだなと感じたんです。

壮麻さん)
 それじゃあ、まるで当て書きってこと?

霧矢さん)
 ほぼ!それに近い感覚(笑)。

大河内さん)
 それは私も感じます。相性がいい!

霧矢さん)
 そう素直に感じられる根底には、壮麻さんがたくさんの引き出しをお持ちなので、こちらがどう出ても対応してくれる安心感があるからです。



壮麻さん)
 それはあなただって!もう、振付はもうほとんどおんぶに抱っこです!すっかり操られています(笑)。

霧矢さん)
 その様子も、アグネスが掌で転がしている感じに繋がるのかなと思って(笑)。変にかわいらしい奥様を演じすぎないように、私も自分の自然体を入れるほうがいいのかな…と。

壮麻さん)
 ははは!!

大河内さん)
 そうそう!

壮麻さん)
 このような、稽古場での忌憚なき意見交換、その試行錯誤のプロセスも二人ならではの夫婦像を作る上での糧になっています。


──お二人がマイケルとアグネスに見えてきます(笑)。では、最後に楽しみにされているみなさんへのメッセージを!

大河内さん)
 この作品はヤン・デ・ハルトックという作家が、ナチスの占領下で追っ手から身を隠しながら書いた小さな物語が原点・原作です。その思いをジョーンズとシュミットが引き継いで現代に蘇らせました。小さな愛と夫婦の物語ですが、その向こうに脈々と受け継がれてきた“命の物語”があることを感じながら作っています。そんな思いも受け取ってもらえると嬉しいです。

壮麻さん)
 素敵ですね。
 『I DO! I DO!』はパートナーを大事だと感じる作品。僕にとっては、霧矢さんがいてくれてよかったなとすごく感じるんです。観てくださるみなさんにも、大切な誰か、それは動物でも植物でも、大好きな本でも、何か心を通わせられるものを愛おしく思える、そんな気持ちをお届けできるように頑張っています!ぜひ、観にいらしてください。

霧矢さん)
 身に余るお言葉を頂き恐縮しています。私も壮麻さんじゃなかったら、今回のアグネスはできなかったと思っています。今を生きる私たちがお届けする『I DO! I DO!』、みなさんと一緒にマイケルとアグネスの50年間を駆け抜けたいと思っています。ぜひ劇場へ、何度でもお運びください。

壮麻さん)
 きっと(何度も)観たくなりますよ!





 この「何度も観たくなりますよ」の言葉。この後のお稽古見学で実感することに!

 お二人の息の合ったやり取りが面白い!でも、“夫婦漫才”や“肝っ玉母さん”とはちょっと違う空気なのです。それはクラシカルな衣裳やセットの効果もあると思うのですが、しっかりと書き込まれた脚本に沿って関係を築いているからこそ醸し出される“アメリカの中流階級”の雰囲気なのでしょう。


【お稽古見学】


 公開稽古後、いくつかのシーンの抜き稽古と一幕通し稽古も見学しましたが、稽古場を出るころにはすっかりこの作品に魅了されました。

 抜き稽古では「今、ちょっと思ったんだけど」「さぁ、どうしようか」「一回やってみよう!」、囲み取材でも話題になった直球のやりとりが繰り広げられます。二人の心理状態と動きがうまく繋がるように、そしてもちろんそれが観客にきちんと届くように、問題点をひとつずつ丁寧に解消していきます。
 そして、段取りを確認するために緩やかに始まった夫婦げんかのシーンが、いつの間にかお互いに本意気の芝居になってしまう(笑)。エキサイティングな稽古が繰り広げられていました!

 ラストシーンの確認も行われたのですが、そのときにはすっかりマイケルとアグネスに親戚以上の(笑)情がわいているような気さえしてきました。

 さらに、ラストシーンを観た後の、通し稽古でのプロローグ再見。若き日の二人の姿に、「ああ、こんな頃もあったよね~」と懐かしさが。その後も、ここで彼女はこんなことを言っていたのね。彼はこんなリアクションで!と、また違った見え方がしました。たくさんのワードが思わぬところで繋がっていく。これが、何度も観たくなるに繋がるのですね。ドキドキの新婚、目が回りそうな子育て期、落ち着いた日々…それぞれの状況に応じて変化してく音楽も大きな魅力です。

 非常によくできた脚本、音楽、そしてそれを舞台に立ち上げる素敵な俳優さん!観る人ごと、観るたびごとに心に響くポイントが生まれる作品だから、長く広く愛されるのですね。



【公演情報】
ミュージカル『I DO! I DO!』
2018年5月11日(金)~20日(日)@博品館劇場

<スタッフ>
脚本・作詞:トム・ジョーンズ
作曲:ハーヴィー・シュミット
翻訳:広田敦郎
演出:大河内直子
振付:前田清美
音楽監修:島健

<出演>
霧矢大夢 鈴木壮麻
ピアニスト:江草啓太 松田眞樹

公演HPはこちらから

おけぴ取材班:chiaki(撮影・文) 監修:おけぴ管理人

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