無観客配信ライブ!「HEROES ~Another version vol.2~ @Online」彩吹真央さん&木村花代さんインタビュー

 多彩で多才なアーティストたちが奏でるハーモニー、グランアーツスペシャルLIVE「HEROES ~Another version vol.2~ @Online」にご出演される、彩吹真央さんと木村花代さんにお話を伺いました!



【舞台に立てる幸せ、自分が信じているものを実感】

──まずは近況から。彩吹さんは「BROADWAY MUSICAL LIVE 2020」、木村さんは「Dramatic Musical Collection 2020」と、お二人それぞれにミュージカルコンサートにご出演されました。こうして少しずつ劇場での公演も再開しつつある中、お客様を前に歌われた際の心境はいかがでしたか。

木村さん)
 準備段階から手探り状態でしたが、舞台上の私たちはもちろん、客席のお客様も感染症予防対策にご協力いただき、無事に全19公演を無事に終えることができたことを嬉しく思います。みなさんがマスクを着用して見てくださっている客席の景色にも慣れてはきましたし、それに順応していかなければならないのでしょう。ただ、そんな状況の中でもお客様が生の舞台を待ち望んでくださっていたということ、パフォーマンスを心から楽しんでくださっていることはしっかりと伝わってきました。マスクの奥にある笑顔に、私たちがエネルギーをいただいて「明日も頑張ろう!」と思えました。

彩吹さん)
 私にとっては、自分が何を信じて、何のためにこの仕事をやってきたのかを改めて実感する時間になりました。花代ちゃんの言う通り、みなさんが本当に精一杯の「拍手」をしてくださって。もともと私たちは「拍手」が大好物なのですが(笑)、改めてありがたいものだと感じました。

 私たちがパフォーマンスを通して投げかけたものを、客席にいるお客様が受け取り、それを拍手で返してくださる。劇場空間では、様々な制約の中でも互いの“思い”が呼応していく。それは舞台に立つ私たちにとって、ほかの何にも代えがたいものです。そして、それが成立するのは私たちのパフォーマンスを見たい、それが必要だと思ってくださるお客様の存在があってこそ。みなさんが感染対策を徹底し、チケットを買って劇場に足を運ぶという選択をしてくださったことへの感謝の気持ちを新たにしました。

──客席ではみなさん、とにかく拍手に思いを込めるしかない!とばかりに、いつも以上に力いっぱい拍手をしています。それがしっかりと届いているのですね。

木村さん)
 もちろんです!熱い思いのこもった拍手を全身で浴び、ただただ舞台に立てることが幸せでした。


【配信ならではの表現】

── 一方で、劇場での公演とともにスタンダードになりつつあるのが配信。今回の「HEROES ~Another version vol.2~@Online」も無観客生配信です。配信向けのパフォーマンスの際に何か心がけていることは。



彩吹さん)
 当然、劇場やホールでの“一番後ろのお席まで届ける感覚”とは少し変わってきます。カメラの向こうのみなさんに向けて全力で歌いながらも、画面を通して伝える表現方法。計算しすぎるのはよくないことですが、映像ならではの画面からはみ出さない表現を意識します。逆に表情の小さな変化など繊細なところもご覧いただけるという利点も活かしたい。ただ、嘘のない表現という、歌に向き合う姿勢そのものには違いはありません。

木村さん)
 自主企画で劇団四季のころの仲間たちとの無観客配信ライブをプロデュースし、出演もしましたが、心がけたのはダイナミックかつ繊細な表現。カメラアングル、そして自分がどう映っているのかは意識しました。私自身初めてのことで不安もありましたが、事前にどのくらいの方が視聴してくださっているかがわかったので、たくさんの方が待っていてくれるということにとても勇気づけられました。配信でも、やはりお客様の存在が力になったんです。そして、結果的にライブハウスで公演していたら入りきらなかったほどの人数のお客様が見てくださる、地方在住の方や、今は劇場に足を運べない方にもお届けできたり、配信ならではの良さも実感しました。その恩恵を受けた中には、大阪の私の両親も含まれています。

彩吹さん)
 ご両親、喜ばれたでしょう。

木村さん)
 そうなんです。すごく楽しんでくれて!

彩吹さん)
 うちも同じ(笑)。私も実家は大阪、母も毎回東京に来られるわけではないから。最近は配信があってありがたいと喜んでくれています。

木村さん)
 配信ライブの後、病院にいらっしゃる方からも、「配信だから見ることができました」「歌を聴いて元気をもらいました」という嬉しいお声をいただきました。劇場の良さも、配信の良さもある。これからもどちらにも取り組んでいきたい。そう思うと、今の状況も少し前向きに捉えられるかな。


【見どころは若手の活躍】

──では、ここからは今回の『HEROES』について伺います。ずばり見どころは。

彩吹さん)
 それぞれが歌いたい曲をリストアップし、それをもとにセットリストを構成したので、どんな曲を歌うかにも各々の個性が光っています。そして、「見どころは、もちろん全て!」と言いたいところですが、その中でも目玉になるのは……グランアーツの若手です!

木村さん)
 私たちは縁の下の力持ち(笑)。若手のみんなはとてもしっかりしているので、私たちのサポートなしでも十分やってくれると思いますが!

彩吹さん)
 私自身も新メンバーとの初共演を楽しみにしています。中野太一君と鳥居留圭君、舞台を見に来て挨拶に寄ってくれたときに話したり、それぞれの歌声を聴いたり、鳥居君の出演作を見に行ったこともありますが、共演は初めてなので。

木村さん)
 私は、『四月は君の嘘』が初共演となる予定だった中野君とのデュエット曲があります。これは中野君からのリクエストなのですが、さて何を歌うでしょう。スタッフからはちょいちょいプレッシャーをかけられているようですが、思い切り歌ってほしいですね。お楽しみに。

──せっかくの機会なので、すでに数々のミュージカル作品でもご活躍されている真瀬はるかさん、吉田萌美さんも改めてご紹介いただけますか。

彩吹さん)
 ひと言でいえば、二人は実力派。舞台でもしっかりと力を発揮している二人ですが、ミュージカルファンのみなさんに「そうそう!二人のこんな歌を聴きたかった!」と思っていただけるような選曲になっています。

木村さん)
 セットリストを見たとき、やっぱりあの二人の思考って面白いわ~と思いました。個性的かつ、確かな技術とパフォーマンス力で輝きを増す二人をご堪能下さい。

彩吹さん)
 フィリップ(・エマール)の存在もグランアーツの特色のひとつです。その身に彼独自の世界観をまとっているので、出てくるだけで空気が変わります。ほかにもRON×Ⅱさんのステージング、音楽監督・バンドマスターの大貫祐一郎さんといった、頼れるクリエイター陣も心強い仲間です。また、曲の間にはMCもあるので、それぞれの仕事に対する思いや人柄など、歌だけでなくトークでもひとり一人の個性が伝わればと思います。このような機会があるのは、本当に恵まれていると思います。

木村さん)
 やっぱり私たちのことをよく知ってくださっている祐様(大貫さん)が音楽監督というのは心強いです。私たちの呼吸感まで、全てくみ取ってくださるので。この状況下で何度もみんなで集まってお稽古できない中でも、そこに何の不安もなく臨めることはありがたいことです。

──先ほどは、お二人は縁の下の力持ちとおっしゃっていましたが、ミュージカルファンとしてはお二人の共演も気になるところ。これまでに『HEROES』や大貫さんのコンサートでは共演されていますが。



木村さん)
 作品での共演の機会はなかなかないので、その意味ではグランアーツ企画はレアです(笑)。私、ゆみこさん(彩吹さん)と歌わせていただくことがすごく嬉しくて!

彩吹さん)
 両想いです(笑)。

木村さん)
 やったー!以前デュエットした時、ここまで相性がいいなんて!とびっくりしたくらい。あの時の心地よさが忘れられません!

彩吹さん)
 私が合わせにいかなくても、花代ちゃんが導いてくれることで自然に楽曲やその作品の世界に行ける。ここまでピタッと合うとはね!


【いつかまた本公演を!未来に繋ぐライブに!】

──ちなみにライブ全体では何曲ぐらい歌われるのですか。

木村さん)
 トークもはさみつつ全部で16曲を予定しています。それを90分で……収まるのか(笑)!

彩吹さん)
 盛りだくさんですよね。でも、今回はグランアーツの若旦那こと井上芳雄さんがいらっしゃらないのでトークが長くなる心配はないかと(笑)。

木村さん)
 そうですね(笑)。全員が揃わないのは寂しいですが、きっと若旦那たちも見てくれるでしょう。若旦那なしでもここまで頑張っているというところも見どころかもしれませんね。

彩吹さん)
 そこで「やっぱり俺がいないとだめだな」となるか、「俺も入れてくれ!」となるか。後者になるように頑張ります。そして、またいずれ今回は出演が出来ない若旦那や相葉裕樹君、大月さゆちゃん、舘形比呂一さんも一緒に、全員でお届けする『HEROES』本公演に繋がればと思っています。というのも、今でも2016年の『HEROES』の感動は忘れられません。それぞれが本番や稽古を抱えている中で大変だったところもありましたが、あのコンサートをオーチャードホールで開催できたことは、私たちの中で大きな自信、大切な思い出になっています。


──では最後に改めて、配信を楽しみにされているみなさんへ。



木村さん)
 私にとっては家族みたいな存在の事務所の仲間たちと、コロナ禍では会うこともできず寂しい思いをしてきました。こうしてライブができることは、私にとっても大きな楽しみ、ワクワクしています。もちろんソーシャルディスタンスを保ったパフォーマンスなどの制約もありますが、それを感じさせない素敵な時間にしたいと思います。アーカイブがあると時間の融通が利いて……というお声もあるかと思いますが、今回は、同じ時間を共有する“生配信”。まさに今、パフォーマンスをしているという、ライブならではの醍醐味を感じていただけるプレミアムなステージをお届けします! 画面の向こうにたくさんの笑顔があることを願い、私たちは歌い、演じます。ぜひ、ご覧ください!



彩吹さん)
 こんなにも配信で楽しむことが一般的になるなんて、これまでは考えてもみなかったことです。でも、実際にやってみると、みなさんに楽しんでいただきたいという気持ちは同じだと気付きました。そして、配信でのパフォーマンスを何度か経験するうちに、たとえば先日のBWML2020は劇場での本番のみだったのですが、「これを配信でも見ていただきたい」と欲が出てしまうくらい、その良さも知ってしまいました。人間は欲深いものですね(笑)。生と配信、一見両極端で相容れないようにも思えますが、どんな環境であっても見てくださる方があっての私たちというところは一緒です。コロナ禍が、それを教えてくれました。
 今回の配信を、いつかまた全員集合して劇場で開催する『HEROES』という未来に向けてのステージにしたい。そして何よりも、ご視聴くださるみなさんが、歌や音楽、パフォーマンスってやっぱりいいな!また劇場に行きたいな!と思ってくださるようなライブにしたいと思います。まだ配信はちょっと……と思われている方も、ぜひこの機会に挑戦してみませんか!

 さらにスペシャル!ついに詠人現る!プレミアムコーナーのお題のひとつ、彩吹さんが、今の気持ちを一句にこめてくださいました。喜びのあまり、プレミアムコーナーを飛び出してみなさまにお届け♪

彩吹さん)
 「2020(にせんにじゅう) 年忘れには HEROES(ヒーローズ)」
 宣伝も兼ねて(笑)! 年忘れという季語にはまだ早いのですが、その言葉には一年の労をねぎらうとか、息災を祝うという意味があります。まだまだ大変な状況ですが、このひと時は、そんな気持ちで過ごしていただけるようになればいいなとの思いも込めて。

木村さん)
 さすがです、先輩!


★配信チケットはこちらから★

こちらのサイトからは通常チケット(本編のみ、3,000円)の受付です。
特典付きチケット(本編+Special座談会動画配信付<井上芳雄さんからの動画コメントも>、4,500円)をお求めの場合は、公演HPよりお進みください。井上さんに続いて、相葉裕樹さん、大月さゆさん、舘形比呂一さんの動画コメント参加が発表されました(10/21追記)。
配信プラットフォームはStreaming+ です。ご利用にはおけぴ会員登録、e+会員登録が必要です。(登録無料)


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グランアーツスタッフブログでは【HEROES_A2 日誌】の連載も!予定楽曲も掲載されています♪
【公演情報】
グランアーツスペシャルLIVE「HEROES ~Another version vol.2~ @Online」
2020年10月29日(木) 配信START 19:00(無観客生配信ライブ)
※アーカイブ・見逃し配信の実施はございません 。
出演:彩吹真央、木村花代/真瀬はるか、吉田萌美
中野太一、鳥居留圭/フィリップ・エマール(パフォーマンス)
バンド:大貫祐一郎(音楽監督、Pf.)/岸徹至(Ba.)/足立浩(Dr.)
ステージング:RONxII

通常チケット 3,000円(本編のみ)
特典付きチケット 4,500円(本編+Special座談会動画配信付き)
※特典の配信動画は後日アーカイブ形式で対象者に配信予定です。
配信プラットフォーム:イープラス Streaming+
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