タイプの違う二人の高校生、瀬戸小吉と内海想の“ハイレベルな無駄話”に心つかまれる!舞台『セトウツミ』開幕レポート!

高校2年生の放課後。サッカー部を辞めて暇な瀬戸小吉と、塾に行くまでの時間を潰す内海想、何故か気の合った二人のハイレベルな無駄話。



「この河原でただ喋るだけの青春があってもええんちゃうか」

河原に集う、瀬戸が片思い中の一期、瀬戸に片思い中のハツ美、何となくいる田中―。
ただただ面白いだけの時間が、何物にも代えがたい大切なものだったと気がついた時…。

2013年~2017年まで、「別冊少年チャンピオン」(秋田書店)にて連載された此元和津也原作の人気コミック『セトウツミ』初の舞台化!



内海想役:牧島 輝さん

W主演の高校生二人には眼鏡をかけたクールな風貌で、放課後、塾までの時間を河原で過ごし、友人の瀬戸に時折絶妙なツッコミを入れる内海想役に、牧島 輝さん。



瀬戸小吉役:有澤樟太郎さん

ある事情からサッカー部を退部することになり、河原で暇をつぶす、お調子者の性格で、ギザギザの髪が特徴的な瀬戸小吉役に有澤樟太郎さん。

そんな話題の舞台『セトウツミ』大好評上演中! 初日に先立って行われたゲネプロをフォトコール写真を交えてレポートいたします。主に主人公の二人が「河原でただ喋る」、これはどんな舞台になるのか。まさにドキドキワクワクの取材班を待っていたのは、独特のリズムにじわじわと引き寄せられ、気づくと「メチャメチャ面白い!」と夢中になっている感激観劇体験でした。上演時間は休憩なしの2時間10分、駆け抜けます。



まず目に飛び込んでくるのは堀尾幸男さんによる美術。
原作の世界観を描き出すような抑え目のトーン、書割風の街の景色、セットも階段、手すりとシンプルながら、それが会話劇を引き立てます。そして舞台中央につるされたボード。そのボードにはシーンタイトルやテキストメッセージの文面、絵⁉(絵しりとり最高!)などが映し出されます。

インテリで、世の中を斜に構えて見る内海、ある事情で部活を辞めた熱血サッカー青年の瀬戸、まさに“何故か気の合った”としか言えないタイプの違う二人の出逢いと交流。

コントのような、他愛もない会話、不思議なリズムと空気で進む舞台に戸惑いながらも、これが「オフビートの笑い」というものかと思う序盤から、次第にクセになってくる中盤、そしてまさかの展開を見せる終盤! 絶妙なダイアローグ、そこに効果的にモノローグが挿し込まれ、もう笑いが堪えられない!!(別に堪える必要もないのですが)




内海役の牧島さん、瀬戸役の有澤さんのなんと達者なこと! キャラクターとしてそこに存在し、すさまじい台詞量をその肉体に落とし込んで、今そこで生まれた言葉として発する。それによって生まれるリズムと熱量。これは生で味わっていただきたいと思う芝居巧者なお二人に、拍手喝采。




写真中央)田中真二役:納谷 健さん

さらに個性的なキャラクターが登場します。
河原でバルーンアートの練習を重ねる大道芸人バルーンさん(岩崎正寛さん)の過度な瀬戸贔屓とそれに対する内海のツッコミに笑い、瀬戸と内海の同級生でセンター分けの髪型、その名前…すべてがシンメトリー⁉ ちょっとユニークな田中真二(納谷 健さん)の複雑な心理描写に笑い、瀬戸に思いを寄せるハツ美(佐藤日向さん)のキレに笑い……そんな思い出してもニヤニヤしてしまう強烈キャラたち。加えて、それぞれのキャラクターがどこかふっと寂しさや鋭さ、優しさを感じさせる。決して平面的でない人物たちなのです。

さらに、内海というキャラクターをより立体的に見せる役割を担う、河原にやってくる車椅子の少女と成績優秀な内海の姉の二役を南沢奈央さんが確かな存在感で演じます。佐藤さんのもうひと役、瀬戸が憧れる(が、実は彼女は内海が好き)クラスのマドンナ樫村一期のなんとも言えない、ハツ美の言うところの「あざとさ」、内海の父親の辛辣さ、一瞬登場するあの人、この人……原作に登場するたくさんのキャラクターやエピソードから的確にピックアップされ構成された舞台『セトウツミ』。完成度高い!

また、舞台作品としての魅力は、一つひとつのシーンの切れ味、スピード感もさることながら、2時間10分という大きな流れの中でのドラマのうねりです。このダイナミックな展開に、あぁ演劇を観ている!と幸せな気持ちに。上演台本・演出は演劇集団・円の座付き演出家で劇作家としても才能を発揮内藤裕子さんです。




プレイハウスで、ただただ会話が繰り広げられる。キャストは6人のみ。
シンプルな劇世界ながら、その空間は青春と友情と笑いで、しっかりと満たされています。コロナ禍を経て、なにげない会話の大切さを感じる2023年の世の中。乾いた心にじんわり浸透する優しいお水、養分のようなここち良さがそこにあります。無駄話って尊い!
それを生み出す俳優たちの熱量と確かな芝居力、舞台上に『セトウツミ』の世界を立ち上げるカンパニーの全力をお見逃しなく!



★2日間のアーカイブ付きライブ配信もあります★

眼鏡をかけたクールな風貌の”ウツミ”とお調子者でギザギザ髪の”セト”
2人の高校生が大阪弁で河原で暇を潰すだけの青春。
そんなひと時をぜひご自宅で。

東京:6月3日(土)18:00公演 <ヴィジュアル撮影風景映像付き>
大阪:6月9日(金)18:00公演 <稽古場風景映像付き>

アーカイブ視聴可能期間は各回生配信日から2日後まで視聴可能
※6月3日(土)18:00公演:ライブ配信終了後、準備が整い次第~6月5日(月)23:59まで
※6月9日(金)18:00公演:ライブ配信終了後、準備が整い次第~6月11日(日)23:59まで

チケット情報はこちら


★キャスト初日コメント★

牧島 輝
自分のイメージより大きな舞台で上演することになり、驚きと動揺はありましたが、カンパニー全員で仲睦まじく稽古ができたことで今日を迎えられました。長期間稽古が出来たことで、いつもよりセリフが身体に馴染めている印象がありますし、いつもと違ういい形で初日が迎えられるんじゃないかと思います。
河原に二人がいて、二人に関わってくる誰かがいて、そんな景色を見る感覚で舞台を観ることができる、なかなかない舞台になっています。
どこにでもあるような場所ですが、二人にとってはかけがえのない場所ですし、自分にもこんな場所があったなとセットを含めて懐かしんで楽しんでいただけたら嬉しいです。

有澤樟太郎
この作品は僕と輝の二人が「いつか上演したい!」という想いから生まれた舞台です。
瀬戸と内海の掛け合いが主ではありますが、他のキャラクターが出てくることで雰囲気が変わり、またいろいろな空気感を感じられる作品だと思います。二人の掛け合いももちろんですが、登場人物とのやりとりや関係性も楽しめて、そこでさらに瀬戸や内海というキャラクターがより分かると思いますので、是非注目していただきたいです。
大阪が舞台であるこの『セトウツミ』を時間をかけて沢山稽古をしたことで、キャスト全員がどんどん大阪に馴染んでいて、ネイティブ大阪になっていると思います。全国にいるお客様、海外にいるお客様にも是非楽しみにしていただきたいです。

佐藤日向
樫村一期、ハツ美を演じます佐藤日向です。
主演のお二人が立ち上げた企画から始まったこの作品に演者として携わらせていただき、とても嬉しく思います。
稽古を重ねていくうちに難しさを感じつつもキャストの皆様が本当に面白く、
普段の会話から「セトウツミ」を感じていました。
初日の幕が開き、舞台上で皆様の笑い声を聞けるのがとても楽しみです!
東京、大阪、そして名古屋での公演をよろしくお願いします!!

納谷 健
『セトウツミ』舞台化の課題と舞台での田中くん達の在り方と向き合った日々がお客様に届く。
……めっちゃ緊張します。それぞれの日常が流れていくようにリラックスして臨みたいです。
微笑ましく見届けていただければ幸いです。

岩崎正寛
「人生は暇つぶし」とも言われますが、内海くんが過ごした高校3年間の暇つぶしの時間を2時間ちょっとで皆様にお届けします。対岸にいる高校生たちの姿をボーッと眺めるような心持ちで一緒にこの河原に腰掛けて下さいませ。思い思い集まっていただいたこの時間が皆様の心に残る壮大な暇つぶしの一つになります様に!

南沢奈央
牧島さんと有澤さんのセトウツミコンビ、控えめに言っても最高です。お二人にしか出来ない、息の合った掛け合いがグルーヴ感を生んでいて、わたしも初めての関西弁でのお芝居でそこに乗っていけることが楽しいです。またここから、お客様に観ていただくことで進化していくと思うので、幕が開けるのが待ち遠しいです!
【公演情報】
舞台『セトウツミ』
<東京>2023年5月27日(土)~6月4日(日)@東京芸術劇場 プレイハウス
<大阪>2023年6月9日(金)~6月11日(日)@梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

原作:此元和津也『セトウツミ』(秋田書店「少年チャンピオン・コミックス」刊)
上演台本・演出:内藤裕子

出演者:牧島 輝、有澤樟太郎/佐藤日向、納谷 健、岩崎正寛、南沢奈央

HP:https://www.umegei.com/setoutsumi/

おけぴ取材班:chiaki(撮影・文)監修:おけぴ管理人

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