シアタークリエにて、ミュージカル『のだめカンタービレ』が開幕!
原作は、言わずと知れた大人気コミック。2001年より、月刊「Kiss」(講談社)にて連載開始、シリーズ累計発行部数は3900万部を超える爆発的ヒットを記録し、その後は、あらゆるメディアミックスを展開。その“のだめ”の初ミュージカル化が実現!
落ちこぼれながら天才的なピアノの才能をもつ音大生“のだめ”こと野田恵を演じるのはテレビドラマ、劇場版でも同役を演じた上野樹里さん。テレビ画面やスクリーンから飛び出して、リアルのだめがそこにいます! 彼女の一挙手一投足、のだめ独特のリアクションや「ぎゃぼー」に至るまでナチュラルと言うのも当然と言えば当然。さらには飛躍していく千秋や彼が率いるオーケストラを見つめる視線に宿るさみしさなど、のだめの繊細さ、愛らしさといった魅力もしっかりと伝わります。存在がのだめ!
のだめと同じ大学に通うエリート音大生、指揮者を目指す千秋真一には、ミュージカル『レ・ミゼラブル』、舞台『千と千尋の神隠し』、舞台『キングダム』をはじめ、近年、目覚ましい活躍を見せる三浦宏規さん。出演作それぞれで新たな魅力を見せつける三浦さんの“千秋先輩”です!完璧主義者で学校イチピアノが上手いとされる千秋の抱えるトラウマや葛藤。オレ様ぶりと音楽への真っ直ぐさ、実は面倒見がよいところなど人を惹きつけるギャップ満載のキャラクターを三浦さんが体現します。簡潔に言えば、カッコイイ! そしてなりふり構わぬところはオモシロイ! それを代わる代わる繰り出してくるところがさすがです。そして後半には三浦さんならではのシーンも!
隣人だったのだめと千秋……
◆そして、世界的なドイツ人指揮者、フランツ・フォン・シュトレーゼマン、通称ミルヒーには、こちらもテレビドラマ・劇場版で同役を演じた竹中直人さん!こちらも、「ミルヒー、実在したのね」と思わず言ってしまいそうなほどの存在感。登場するだけで、空気が変わります。それはミルヒーのキャラクターの濃さだけでなく、竹中さんが舞台人として培ってきた強い求心力が成せる業。なんでしょうね、この圧!
ヴァイオリン専攻でのだめと千秋の親友となる峰龍太郎には有澤樟太郎さん。ロックな出で立ちと精神で、パワフルに、コミカルに物語を彩ります。峰くんが出てくると場がパッと華やかに。千秋とはまた違う魅力があります。同じくヴァイオリン奏者で海外留学から一時帰国中の三木清良には仙名彩世さん。清良の品と強さと繊細さを仙名さんのクリアーな歌声で!
打楽器奏者で千秋を慕う奥山真澄には内藤大希さん。オケの、作品のムードメーカー的役割を好演!一瞬、真澄ちゃんは内藤さん……ですよねとキャストを確認してしまったのはここだけの話。
さらに、古風で一本気なオーボエ奏者・黒木泰則の竹内將人さんの揺るぎない歌声、ピアノ科熱血教授の江藤耕造、通称「ハリセン」のなだぎ武さんの絶妙な抜け感。こちらのお二人も、インパクト十分です。
ほかにも、アンサンブルのみなさんはもちろん、オーケストラメンバーまでもが演技でも参加してのオーケストラ稽古、演奏のシーン。のだめが大好きな子ども向けアニメ「プリごろ太」を劇中劇で見せる子役のみなさん。舞台上で一丸となって作品を届けます。時に、演奏と空想の世界がオーバーラップするようなファンタジックな展開もございます。
そして、劇中で登場するクラシック楽曲とともに、キャラクターの特徴を捉えた雄弁なミュージカルナンバーが人と人とを結びつけ、互いを知っていくコミュニケーションツールとなる、ミュージカル『のだめカンタービレ』。本作の音楽を手掛けたのは、和田唱(TRICERATOPS)さん。
クラシック楽曲については、大変贅沢なことに劇中のピアノ演奏は気鋭のピアニスト、阪田知樹さんがブラームス「パガニーニの主題による変奏曲」、ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」を、亀井聖矢さんがストラヴィンスキー「『ペトルーシュカ』からの3楽章」、それ以外をぶどうさんが演奏提供!
音楽を通して成長していく若者たち。のだめや千秋をはじめとする愛すべき登場人物たちは、確かに音楽の特別な才能を秘めた人かもしれませんが、それだけでなく、迷いも弱さもある等身大の人間。大学教育からははみ出したり、変わり者と呼ばれたり、その中で”自分の音”を奏で、“あなたの音”を聴く、それによって互いの関係を深めていく。歌うように、タイトルに込められた音楽の、そして人生の楽しさがいっぱい詰まった作品です。そこにジャンルを超えて愛される“のだめ”の魅力があるのでしょう。原作の素敵エピソード満載の本作、原作ファンの方も、はじめて“のだめ”に出会う方も、どうぞミュージカル『のだめカンタービレ』の世界をお楽しみください。演出は上田一豪さんです。
公演は~10月29日までシアタークリエにて、11月3日、4日はサントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)にて上演です♪。また、
10月29日(日) 13:00の東京千穐楽公演は生配信も(アーカイブ有り)!
こちらは初日カーテンコールの様子です♪
【story】
音楽大学のピアノ科に在籍しながら指揮者を目指すエリート学生・千秋真一はある日、酔って自宅の前で眠ってしまい、目覚めると、ゴミの山と悪臭が漂う部屋の中で、美しいピアノソナタを奏でる女性と出会う。
彼女の名前は野田恵(通称・のだめ)で、千秋と同じマンションの隣室に住み、同じ音大のピアノ科に在籍していたのだった。
千秋はのだめの中に秘めた天賦の才を感じ取り、そしてのだめは千秋の外見と音楽の才能に憧れ、彼にまとわり付くようになる。
過去のトラウマから千秋は将来に行き詰まりを感じていたが、のだめとの出会いを機に音大の変人たちと運命を変える指導者に出会い、音楽の楽しさを思い出しながら、指揮者への道を一歩一歩、切り拓き始めて行く。
またのだめも千秋から大きな刺激を受け、新しい環境でピアノに励み、それぞれ成長をして行くのだったが-。
【劇中のピアノ演奏の楽曲提供】

©Ayustet
阪田知樹2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール第1位、6つの特別賞。 2021年エリザベート王妃国際音楽コンクール第4位入賞。
東京芸術大学を経て、ハノーファー音楽演劇大学大学院ソリスト課程に在籍。
第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールにて弱冠19歳で最年少入賞。
ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、聴衆賞等5つの特別賞、クリーヴランド国際ピアノコンクールにてモーツァルト演奏における特別賞、キッシンゲン国際ピアノオリンピックでは日本人初となる第1位及び聴衆賞。
国内はもとより、世界各地20ヵ国以上で演奏を重ね、国際音楽祭への出演多数。
♪本作に演奏提供した楽曲:ブラームス「パガニーニの主題による変奏曲」、ガーシュウィン「ラプ
ソディ・イン・ブルー」
©︎Yuji Ueno
亀井聖矢2022年11月、ロン=ティボー国際音楽コンクールにて第1位を受賞。併せて「聴衆賞」「評論家賞」の2つの特別賞を受賞。
2001年生まれ。4歳よりピアノを始める。桐朋学園大学1年在学中の2019年、第88回日本音楽コンクールピアノ部門第1位、及び聴衆賞受賞。同年、第43回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、及び聴衆賞受賞。2022年、マリア・カナルス国際ピアノコンクール第3位受賞。ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールセミファイナリストなど、国内外での受賞を重ねている。
本作に演奏提供した楽曲:ストラヴィンスキー「『ペトルーシュカ』からの3楽章」ぶどう3歳でピアノを始める。小学5年生より本格的にプロのピアニストを目指し、翌年コンクールで優勝。桐朋学園大学音楽学部ピアノ科を卒業後、音楽教師を経て海外の大学で経営学を学び、留学先のカナダでも演奏会に出演。帰国後の現在はYouTuberとしても活躍、本年の「“のだめカンタービレ CLASSIC” DAY」ではピアノ演奏と共に司会も務めた。
本作に演奏提供した楽曲:上記、阪田知樹さん、亀井聖矢さんの提供楽曲以外
おけぴ取材班:chiaki(取材・文)監修:おけぴ管理人