アジアのホットなミュージカルを上演するアミューズ・ミュージカル・シアター!
開幕第2弾は1994年に日本で放送されたTVドラマ『29歳のクリスマス』から生まれた、
韓国ミュージカル『シングルズ』♪
初日の公演とスペシャルアフタートークイベントの模様をレポートいたします!
ゲストはなんと、原作者の鎌田敏夫さんと女優の松下由樹さん!
『シングルズ』キャストのみなさんと松下由樹さん
『29歳のクリスマス』、いわゆる“トレンディドラマ”の大ヒット作のひとつ!
(出演は山口智子さん、松下由樹さん、柳葉敏郎さん、仲村トオルさん、水野真紀さんら)
29歳、人生の岐路に立った独身男女が、恋愛、結婚、仕事・・・に悩みながら
人生を切り開いていく姿を描いたラブストーリーです。
懐かし~!好きだったわ~!という方も、
うっすら覚えてる・・・という方も、
初耳!!という方も、
みなさま一緒にお楽しみいただきたいのがKミュージカル『シングルズ』です♪
両作品の関係を紐解くと。
韓国では、まず2003年に『29歳のクリスマス』を元にした、
映画『シングルズ』が上映。
そのヒットを受け2007年にミュージカル化され、
共感ストーリーと魅力的なミュージカルナンバーで人気を獲得!
その後も再演を重ね、今年も5月11日からソウル・大学路(テハンノ)にて
上演されているのです。
ということは・・・日韓同時上演!!
ちなみに、韓国ではNo.1デートミュージカルの呼び声も高いとのこと!!
来日するキャストもまさに大学路で出演中のみなさん!
つまり、フレッシュな大学路の“今”をそのまま六本木で体感できる、チャンスです!
お話は・・・主人公ナナンの29歳のバースデーから始まります♪
ナナン役:ウ・グムジさん
恋も仕事も最悪の展開となってしまうナナンですが、
芯にある明るさやバイタリティーを感じさせるハツラツ演技が印象的です。
ことのほか“恋愛”に関しては、妄想で先走っちゃうところがとっても可愛い!
いろいろ傷心のナナンが頼るのは・・・やっぱり親友!キャリアウーマンのドンミです。
ドンミ役:ソ・ジョンファさん
姉御肌で仕事バリバリ、ハンサムウーマンっぷりをカッコよく演じつつ、
その強さの裏にある脆さ、乙女な面もしっかり伝わってきて女性共感度が高そう!
(「男性は、こういう可愛さに気付いてくれないのよねー」の声、多発!)
そんなドンミのルームメイト、男友達のジョンジュンは小悪魔的な24歳の(笑)
女子にハマっているサラリーマン。
ジョンジュン役:チェ・ホスンさん
真っ直ぐで純粋で“いい人”、ドンミでなくとも「しっかりしなさい!」と
背中を押してあげたくなるジョンジュンです。
特に、告白シーンは必見!
(「やっぱりこういう子にハマるのよねー、まったく!」の声、多発!)
こちらのクールなイケメンは!
ナナンの新しい恋のお相手、証券マンのスホンです。
スホン役:チャン・ジウさん
見事なスタイル(脱いでも凄いんです!)、
整った顔立ちのチャン・ジウさんが演じるスホンは、
どこか天然の香り漂うイケメンです。
何かワンテンポずれる(笑)、完璧でないスホンの人間味、
そして一途な愛が素敵です!
そして、“マルチマン”の存在もお見逃しなく。
その名の通り一人で何役も演じ分ける、韓国小作品ミュージカルのエネルギーと
スキルの高さの象徴とも言うべき“マルチマン”。
ひとつの役を軸にして、他に数役をこなすお二人をコメントとともにご紹介!
ジョンジュンが思いを寄せる小悪魔女性・ジヘを演じるのはチェ・ヒョンジさん!
「頭の先から足の先まで、靴下まで替える早替えをしながらも、
軸になるジヘ役をぶれずに演じるところが難しさです。」(チェ・ヒョンジさん)
声も仕草もチャーミング!そして動きのキレもいいっ!
(先日ソウルで観た『リーガリー・ブロンド』でも随所で光ってました!)
結婚への打算も全部オープンなジヘちゃんは、悪い人じゃないのかもしれないけれど。
ドラマでは水野真紀さんが演じた役どころ、
観劇後のネタとしてはなかなかホットな存在です(笑)。
男性マルチマンは、主にナナンの上司・チョン部長を演じるユン・ソンウォンさん。
「外見的な早替えなどももちろん、違うキャラクターを演じる内面的な切り替えも大変ですが、
そこがやりがいでもあります。」(ユン・ソンウォンさん)
“いい加減で冷たそう?”から“ん?面白い人?”、“優しい人なんじゃない!”と
印象が変化するチョン部長も要チェックですよ!!
恋も仕事も前途多難。
でも、自分で選んだ人生、絶対幸せになってやる!自分の価値観で人生を切り開いていく登場人物に自分を重ねたり、
“あの頃”を振り返ったり、それぞれの立場で感じることの多い作品です。
<アフタートークイベント>
まず、本番を終えたばかりのキャストが登場し、
日本語でのご挨拶に会場もほっこり温かい空気に!
そこに原作者の鎌田敏夫さん、女優の松下由樹さんが登場!
鎌田さんの言葉でとても印象的だったのは、
「まず、『29歳のクリスマス』のノベライズが韓国で翻訳されて出版されました。
ソウルの書店で自分の本が平積みになっていたんですよ。そこで、書店員さんに
「原作者は女性だと思っていました。」と言われたことが嬉しかったですね。」
女性の生き方、友情を鮮やかに描いたこの作品、
確かに女性目線と思われるかもしれないですね。
続いて、『29歳のクリスマス』で今井彩 役を演じた松下由樹さんが登場すると、
大興奮だったのは、同じ役どころ、ドンミ役のソ・ジョンファさん!
「彩を演じた松下さんがいらっしゃると聞き、緊張していました!実際にお会いしたら、やさしくて、
それでいてカリスマ性があって、自分は子猫になったような気分でした。」(ソ・ジョンファさん)
「女性の思いが描かれたこの作品が放送された当時はもちろん、
今も多くの女性に「見ていました!」とお声かけいただきます。
今も多くの方に影響を与えている作品なんですね。」
前作『カフェ・イン』もご覧になったという松下さん、
韓国ミュージカルの印象は「とにかくキュート!」。
これには大きくうなずいた取材班です。
迫力とスピード感で押せ押せの大劇場Kミュージカルとは一味違う、
温もりと可愛らしさのある小劇場Kミュージカルをライトに楽しめる
『シングルズ』公演、ぜひ、お楽しみください!
セットは“アーバン”な雰囲気とハイヒールをかたどった階段が素敵です!
大学路での300席弱の劇場からのお引越し公演初日ということで、
若干、勝手の違い、硬さが感じられましたが、
若いキャストのエネルギーで、これからどんどん盛り上がっていきそう!
前半キャストは6/2まで、6/5からの後半キャストとの見比べもおススメです!
おけぴ取材班:おけぴ管理人(文)、chiaki(写真・文)