イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出、イザベル・ユペール主演!
フランス国立オデオン劇場が、新国立劇場へ。
フランス、パリの国立オデオン劇場の協力のもと、2020年3月にオデオン劇場制作によりワールドプレミアを迎えたテネシー・ウィリアムズの代表作『ガラスの動物園』を招聘し日本初演します。2020/2021シーズンの開幕作品として上演を予定しておりました本作は、コロナ禍の中、本国フランスにおいても公演5日目にして閉幕、来日も叶いませんでした。21年秋に予定しておりました延期公演も感染症の影響による日本への入国制限などにより、残念ながら再び中止となってしまいました。この度2022/2023シーズンの開幕作品として上演いたします。
主演のアマンダ役にはフランスを代表する女優であり、映画、舞台と幅広く活躍するイザベル・ユペール、演出には、話題作を次々と発表し、今最も世界が注目する演出家、イヴォ・ヴァン・ホーヴェがあたります。
演出 イヴォ・ヴァン・ホーヴェ コメント映像公開中!!
~コメント内容~
この作品は、母親、息子、娘という小さな家族の物語です。父親は出て行ってしまい家にはいません。家族にはお金もなく食べ物にも困っています。これは、この3人がどう生き抜くかの物語でもあります。東京で皆さんと一緒にこの作品を観るのを楽しみにしています。
【観劇プチレポ】
目の前に広がるセットに息をのむ。まるでそれ自体が箱庭のよう。
内なる世界と外界の関係性のドラマ。4人の登場人物がそれぞれ刺さります。名作の強度はそのままに、決して昔のお話という距離感は感じさせない。高揚と絶望のコントラストや語り部トムの存在のしかたが響く。
中劇場の空間が密と解放を行き来する。精神の拘束と自由にもつながるよう……
いろいろと書きたいこと、分かち合いたいことは満載ながら、ぜひぜひまっさらなまま劇場空間で楽しんで頂きたいのでこらえます。
静かなる興奮に包まれたまま、キャストご登壇のシアタートークへ。イザベル・ユペールさんの「翻訳を賞賛したい。原語のリズムを損なうことなくポエジー(詩情がある)」というコメントが印象的。みなさんにとっても翻訳劇なんだなと。その翻訳はイザベル・ファンションさん。
劇場で配布されるプログラムも読みごたえガッツリですよ!!
明日、9/30は演出家 イヴォ・ヴァン・ホーヴェさんと美術・照明 ヤン・ヴィーゼイヴェルトさんがシアタートークに登壇。進行は小川絵梨子監督。
あらすじ
この戯曲は「追憶の劇」である。
舞台は不況時代のセントルイスの裏町。メインキャラクターはアマンダ、彼女の娘のローラ、息子のトムの 3 人。生活に疲れながらも昔の夢を追い、儚い幸せを夢見る母親アマンダは未だに自分のことを箱入りの南部婦人だと思っている。靴工場で働くトムは家族を養いながら夢である詩人を志し、隙を見つけては映画に通う。彼の姉ローラは病的なほどに自意識過剰である。彼女はアパートから一歩も出ずに、自身のコレクションである小さく繊細なガラス細工の動物たちを来る日も来る日も磨き続ける......。この家にはそれぞれに別の幸せな人生を夢見る 3 人の孤独な者たちが一緒に閉じ込められている。しかしそんな日々も、彼らの夢が叶うかに思えたある晩までのことだった。ごく普通の青年でトムの友人でもあるジム・オコナーを、アマンダは「婿候補」と勘違いし、彼がローラにプロポーズする姿まで夢想してしまう。当然のごとく、彼女の計画は新たな、あるいは最後の幻想となる......。
この記事は公演主催者の情報提供によりおけぴネットが作成しました