【No Day But Today】2023年のミュージカル『RENT』開幕!会見レポ―ト!

シアタークリエで開幕した、2023年のミュージカル『RENT』!
1996年の初演以来ブロードウェイで12年4か月のロングラン、世界40か国以上で各国語版が上演され、2006年には映画化もされたミュージカル『RENT』──20世紀末のNYを舞台に、そこに生きる若者たちの苦悩と愛を名曲に次ぐ名曲に乗せて描く、世界中で愛され続ける作品です! シアタークリエでは7回目の上演となる今回、残念ながら志半ばで公演中止を余儀なくされた2020年公演の悔しさをも糧に、再び『RENT』を届ける! 意気込み十分の出演者のみなさんが思いを語ってくださいました。



ご登壇されたのは花村想太さん、平間壮一さん、古屋敬多さん(Lead)、甲斐翔真さん、遥海さん、八木アリサさん。マーク、ロジャー、ミミをそれぞれWキャストで演じるみなさんです。


──ご自身が演じる役をどうとらえているか、見どころなども併せてお聞かせください。



花村想太さん)
僕が演じるのは、映像作家志望のマーク。『RENT』でいちばん共感してもらえる役柄なのかな。そう思うほど普通、平凡。ただ、この仲間の中で見ると平凡ですが、そこから一歩出るといろいろ大変な人生を歩んでいる青年です。等身大のナチュラルな自分で演じたいと思います。



平間壮一さん)
いかに普通でいられるか、見どころがないところがマークのいいところ。演出助手の方ともお話したのは、数ある舞台作品の中でも“本当に難しい主役”だねってことです。あまり起伏がない中でなにを感じ、周りの仲間に対してなにを思うかという、お客様に近い、いやお客さんなんじゃないかな(笑)? お客さんの代わりにここにいるという気持ちで、僕はここにいます。

(とても平間さんらしい! 平間さんの感性が表れているコメントです。実際、観客はマークを介して物語や登場人物を知っていきます。激動の中でどう佇み、なにを見つめるのか──平間マークを通して見る『RENT』がますます楽しみになります)



古屋敬多さん)
ロジャーはミュージシャン、音楽で成功するという夢に向かってライブ活動をしていたけれど、恋人を病気で亡くし引きこもっています。闇を抱え、深く傷つき殻に閉じこもった青年。そこからミミや仲間たちのパワーで、また力強く踏み出していく。愛情がかなり深い人物なのかな。



甲斐翔真さん)
ロジャーは自分の感情に正直で0か100かの人、マークとは全然違うからこそ仲がいいんじゃないかと思っています。個人的にはロジャー役は僕がミュージカル人生ではじめて勝ち取った役、2020年の公演では体当たりで演じました。それを思い出しながら今回の稽古に臨みましたが、再演というのもはじめての経験で一度やったものをもう一度やることの難しさに悩んでいた僕にアンディがくれた言葉があります。「その悩んでいる感じを使えばいいんじゃない」、それが突破口になりました。また、みんなはロジャーのために立ち上がり、「今を生きろ」と働きかける。「ロジャーはこの作品の悪役」というアンディの新しい視点も僕に響きました。自分の感情に正直にロジャーを生きたいと思います。

(物語の起爆剤としてのロジャーの存在。再演となる今年、それを甲斐さんがどう演じるのかに興味がわくとともに、2023年の今の甲斐さんだからこそ、今しか演じられないロジャーを見逃してはならない!という思いも生まれるコメントです)



遥海さん)
ミミは当時のNYの厳しさに立ち向かっている姿がカッコよく、パワーあふれる19歳。生きるためにいろんなものを犠牲にし、仲間、一番の親友を亡くしてもその状況に負けないミミを魅力的だと思っています。再演、2回目をやらせていただくことは本当に嬉しいというかエモい。今風に言うとね(笑)。前回の悔しさをいい感じにぶつけられれば、最高のミミができるのではないかと思っています。



八木アリサさん)
ミミちゃんはSMクラブのダンサーで薬物中毒でHIV陽性という具沢山(な人生)。喜怒哀楽が激しいパワフルな女の子です。見どころはロジャーとのもどかしい恋愛模様かな。


──再演組のみなさん、2020年の公演からパワーアップしたポイントは。(ここからは早速届いた舞台写真(写真提供/東宝演劇部)と共に!)



花村さん)
2020年の公演は、はじめてのミュージカルということもあり、がむしゃらに楽しむということを意識していましたが、今回は自分がマークとしてどういるべきなのかに重きを置いて稽古をしました。僕が大人になったからこそ、僕が演じるマークも大人になり、それによって少しトーンは下がったかな。前回は完走できませんでしたが、前回のキャストの分までしっかりと走り抜けられればいいなと思っています。

(物語の中でニュートラルに存在するマークを有言実行されています!それだけでなく一幕ラストなどはマークの表現者としての輝きを見せ、モーリーンが惹かれたのはこういうところなのかなという説得力も!)



平間さん)
大きな違いはアンディ(日本版リステージ)、マーカス(振付補)、アンジェラ(衣裳)たちが日本に来られたこと。『RENT』の面白いところは、役者同士が互いを心配したり、みんなで頑張ろうと思ったり、そうやって稽古を通してみんなで作り上げた空気感が大切ということ。そこが素敵。アンディたちが、一緒になってそれを一つにまとめてくれて出来上がった『RENT』ができる!それが違いです。



甲斐さん)
「Seasons of Love」が2年前より心に響きます。わずか2年ですが、コロナ禍でいろんなことを経験したことで一日一秒をより大切に感じるようになりました。だからこそ2幕最初の特別な空気、シアタークリエに渦巻く感情をより強く感じることができるようになった。少し大人になったのかな。この曲は、いろんな立場の人それぞれの捉え方で聴いていただける曲だということを改めて感じています。



遥海さん)
壮ちゃんが言ってくれたように、アンディたちが来てくれたことは本当に大きくて。前回は本当に必死で、自分のミミを客観的に見ることがなかなかできませんでした。──あれ、予定外になんかちょっと泣きそう(笑)。今回は、自分の武器はなんだろう、新キャストの敬多さんがロジャーになるためにミミとしてなにができるんだろうと考えられるようになりました。2020年からは個人的にもいろんなことがありましたが、(『RENT』によって)自分の成長を感じることができました。No Day But Today、今回ご一緒することが叶わなかった2020年キャストの思いと共に、一回一回の公演を命がけで突き進んでいきたいと思います。

(稽古場での葛藤や挑戦を経て、こうして『RENT』のミミとして舞台に立つことへの喜びが伝わる遥海さんのコメントです。こちらもグッときました)



八木さん)
私もアンディたちが来日してくれたことが大きな変化だと感じます。生の稽古はこんなにつかめるんだと。やはりリモートとは空気が違います。

(リモートでの稽古がいかに大変だったか、その中で作品を立ち上げた八木さんをはじめとする2020年のカンパニーにも改めて敬意を表するとともに、対面で作り上げた『RENT』をこうして見られることへも感謝です)


──新キャストとなる古屋さんに伺います。これまで外から見ていた『RENT』の中にいらっしゃる今の心境は。



古屋さん)
稽古が始まってから少しずつ“自分が『RENT』の中にいる”という実感がわいてきました。役を掘り下げていく過程で思ったのは、リアルを求められるということ。ひとつでも嘘っぽいことがあるとすごく浮いてしまう。そういう役を、芝居をやってみたかったのでまさに念願の役です。稽古場では経験者のみんながリアルを体現していたので、僕はそこにすっと入るだけでした。本当に助けられました。迷惑もかけていると思いますが、本番には自分こそがミスターRENTだ(笑)という意気込みで臨みます。

(ロジャーは何回目ですか?と言いたくなるくらい馴染んでいらっしゃるので、新キャストだったことに若干驚いてしまいました(白状します)!茶目っ気たっぷりに答える古屋さんですが、本番では繊細でヒリヒリするような、それでいてカッコイイロジャーです!)


──最後にマーク役のお二人からひと言。

花村さん)
『RENT』は心にくる作品。自分たちもやっていてしんどい、辛い部分もすべてさらけ出してステージに臨んでいます。よろしければ、僕たちから溢れる“生きていくパワー”を劇場で感じていただき、明日への糧に、いや、明日にとどまらず、1年、10年、生きていく糧になれば嬉しいです。そんな思いで、ステージに上がります。

平間さん)
役者は台本に書いてあるように演技をすればいいと思われるかもしれませんが、『RENT』はそういうわけにはいきません。稽古ではここにいるメンバーも楽屋にいるメンバーも、それぞれの生き様をさらけ出し、共有してきました。みなさんにもその一つひとつを話せたらいいのですが(笑)。それも難しいので、作品の中ににじみ出る人生観、この人ってこういう人なんだろなというところも楽しんでください。この2年の思いとともにみんなで戦ってきたので、ぜひぜひよろしくお願いします!





No Day But Today!

作者のジョナサン・ラーソンの自伝的作品Netflix『tick, tick… BOOM!:チック、チック…ブーン!』でジョナサンのことを、『RENT』のことを知ったという方もいらっしゃるかと思います。長年の『RENT』ファンも、はじめての方も2023年の『RENT』を思いっきり楽しみましょう。(おけぴゲネプロレポートも後日公開予定です→公開いたしました
ミュージカル『RENT』2023 ゲネプロレポート




No Day But Today その2
【公演情報】
ミュージカル『RENT』
2023年3月8日(日)~4月2日(日)@シアタークリエ
<大阪公演>4月7日(金)~9日(日)@新歌舞伎座
<愛知公演>4月12日(水)~13日(木)@愛知県芸術劇場大ホール

脚本・作詞・音楽:ジョナサン・ラーソン
演出:マイケル・グライフ
日本版リステージ:アンディ・セニョールJr.
振付補:マーカス・ポール・ジェームズ
衣裳:アンジェラ・ウェント

キャスト
マーク・コーエン:花村想太、平間壮一
ロジャー・デイヴィス:古屋敬多(Lead)、甲斐翔真
ミミ・マルケス:遥海、八木アリサ
トム・コリンズ:加藤潤一、SUNHEE
エンジェル・デュモット・シュナール:百名ヒロキ、RIOSKE
モーリーン・ジョンソン:佐竹莉奈、鈴木瑛美子
ジョアンヌ・ジェファーソン:塚本直
ベンジャミン・“ベニー”・コフィン3世:吉田広大

チャンヘ、長谷川開、小熊綸、ロビンソン春輝、吉田華奈、Zinee

https://www.tohostage.com/rent2023/


写真提供/東宝演劇部
おけぴ取材班:ayano(取材・撮影)chiaki(文)監修:おけぴ管理人

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