「松竹新喜劇新秋公演」製作発表レポ【藤山扇治郎さんからのメッセージ付き!】

こすっからくて意地っ張りで、情に厚く、涙もろい。
それぞれの人生を精一杯生きている「愛すべき庶民」たち。
そんな人々が起こす騒動は、
滑稽だけれど、どこかほろ苦くて、ちょっと哀しい…



出演者たちの確かな芸とともに、誰もが楽しめる人情喜劇にこだわり、吉本新喜劇とはまた違う魅力で伝統を紡いできた「松竹新喜劇」。
テンポのよいボケとツッコミ、爆笑ギャグの速射砲……そんな漫才的ノリのよさが定評の吉本新喜劇に対し、笑って泣けて、観終えた後の心はほんわかあったか、
「ああ、舞台ってええもんやなあ……」
そんな気持ちになれる“人情の機微を語る新喜劇”、それが松竹新喜劇なのです!

松竹新喜劇の絶頂期といわれた1970年代、当時の立役者といえば、故・藤山寛美さんでした。その寛美さんが亡くなってはや四半世紀。3年前には寛美さんの孫・藤山扇治郎(ふじやま・せんじろう)さんが正式加入。劇団はいま、新しい時代を迎えようとしています!!

昨年7月には16年ぶりに新橋演舞場で公演を開催。それに引き続き、今年秋にも東京公演が行なわれる予定です。
公演を前に、劇団代表をつとめる渋谷天外さん、藤山扇治郎さん、そして特別ゲストの水谷八重子さん、久本雅美さんが出席した記者懇親会にお邪魔してまいりました。


渋谷天外さん

新喜劇といえば、おじいちゃんおばあちゃんな印象が強いかもしれませんが、松竹の安孫子副社長によれば「昨年は公演を観た女子高生の団体からも大きな反響があった」とか!!

「(アンケートには)『こんな面白い芝居があるのか』と。若い方こそ面白がって観ていただけるのだと再確認しました。この面白い舞台をもう一度世の中に問うてみたいと思っています」(安孫子さん)

「天外さんの演出で、今の新喜劇は祖父の頃に比べてもどんどん観やすいお芝居になっていると思います。『アメとみかんを持ったおばちゃん』だけでなく、小学生からお年寄りまで、老若男女楽しんでいただけるはずです」(扇治郎さん)


藤山扇治郎さん



松竹新喜劇が持つおよそ1400本の台本の中から選ばれた今回の演目は「新喜劇の名作ぞろい」と安孫子さんも太鼓判を押す5本。中でも注目は、昨年も上演され好評を博した『お祭り提灯』です!

「2年連続で同じ芝居をやるのは、新喜劇がはじまって以来なかったことです」(天外さん)

近所で評判の善人、提灯屋の徳兵衛さんが、お祭りのために町内から集まった寄付金の入った財布を拾います。その様子を、金のためなら何でもする高利貸しのおぎんさんが見ていたからさあ大変! 財布の隠された提灯をめぐって善と悪の追っかけっこ。行きつ戻りつの大騒動に……!!


久本雅美さん

「高利貸しの役を久本さんにやっていただきます。どんな底意地の悪いババアになるか(笑)」(天外さん)

「(『お祭り提灯』は)前回は自分の芝居が終わってから、舞台のそでで必ず観て帰っていた。それくらい大好きな演目。お客さまに喜んでいただけるように頑張りたいです」(久本さん)

ほかにも、藤山寛美さんの十八番だった『一姫二太郎三かぼちゃ』の三男・三郎役に、扇治郎さんが挑戦! 上方人情喜劇の未来を切り開いていただきましょう!!


藤山扇治郎さんと渋谷天外さん



また今回の公演は、松竹新喜劇と縁の深い劇団新派の水谷八重子さん、そして昨年に引き続き久本雅美さんが出演するのも目玉のひとつ。水谷さんの長年の経験に裏打ちされた上品な所作や、久本さんのテンポのよい喋りや全身を使った爆笑表現と新喜劇のコラボ。さてどんな相乗効果を生み出すか……期待が膨らみますね!

「大阪には新喜劇、東京には新派がある。その新喜劇から招いていただけるのは最高に光栄です。扇治郎さんの母としてじっくり芝居する場面があると思う。どんな親子になれるか。少しでもお役に立てるようにしたいと思っています」(水谷さん)

「新派はよく見て勉強しておかないといけない、と祖父(藤山寛美さん)やおばさん(藤山直美さん)もよく言っていました。歌舞伎のパロディもあるし、リアルで品のあるお芝居は、吸収して学ぶところが多いです」(扇治郎さん)


水谷八重子さん

「天外さんをはじめ皆さん心の大きな方たちで、昨年の公演では私がアドリブみたいなことをやっても全部受けとめていただきました。新喜劇さんの『笑かして泣かす』芝居が大好き。今年もご指導いただき、それを生かせればと思います」(久本さん)

「久本さんのWAHAHA本舗と新喜劇では芝居が本質的に違います。昨年はその(WAHAHAの)テイストがガンガン出てきたので、新鮮で、うちの若手中堅がすごく刺激されました」(天外さん)


水谷八重子さんと久本雅美さん



一方で、渋谷天外さんをはじめ重鎮の方々の経験豊かで確かな芸も健在! 最高齢は小島慶四郎さん85歳と高田次郎さん84歳!

「去年還暦を迎え、『お祭り提灯』で走れと言われてもだんだんパワーがなくなってきたが、そんなことは言っていられません。高田さん、小島さんはすごいパワー。我々負けないようにやるので、それをぜひ観に来てほしいですね」(天外さん)





藤山扇治郎さんから観劇レポをご覧のみなさまに
メッセージをいただきました!



松竹新喜劇の藤山扇治郎です。
9月に、新橋演舞場で松竹新喜劇の新秋公演をさせていただきます。
みなさんミュージカルや演劇、宝塚など、いろいろな舞台に親しんでいらっしゃると思いますが、新喜劇は泣き笑いの人情喜劇で、子どもからお年寄りまで楽しんでいただける芝居です。肩肘張らずに観て、共感していただけると思います。年に1回しかない公演ですので、まだご覧いただいていない方、ぜひ演舞場にお越しください。
来ていただければ必ず面白いと言っていただける劇団です!


新喜劇で使う関西弁の、イントネーションやニュアンスの違いによる表現の奥深さを力説していた扇治郎さん。
うまく使いこなすことで、人情の機微をより繊細に表すことができ、祖父・寛美さんも大切にしていたのだとか。
公演本番でも要注目です!!



松竹創業120周年
松竹新喜劇 新秋公演
2015年9月13日(日)~27日(日) 新橋演舞場

【昼の部】
一、先づ健康
茂林寺 文福・作 米田亘・演出
桜湯を経営する桜井万蔵さんは近所でも評判の親孝行者。
その行き過ぎた親孝行ぶりに父親の松太郎さんもホトホト困り果ててしまいます。そこへ廃品回収業を営む弟の仙之助さんが現れ事情を聞き、万蔵さんと兄弟喧嘩の末、借用書まで書かされ父親を引き取るのですが・・・

二、一姫二太郎三かぼちゃ
茂林寺文福・作 川浪ナミヲ・演出
田舎の資産家である西田家は、四男二女に恵まれ、兄弟それぞれが幸せに暮らしています。ただ、三男の三郎さんだけ兄弟と馬が合わず、母親の還暦祝いの席でも、ひとりのけものにされるのでした。しかし、三郎さんのけなげな兄弟愛に兄達が救われる時が・・・

三、お祭り提灯
舘直志・作 澁谷天外・演出
近所で評判の善人、提灯屋の徳兵衛さんはお祭りの寄付金が入った財布を拾います。
その様子を金のためなら何でもする高利貸しのおぎんさんが見ていたからさあ大変!
財布の行方をめぐり、行きつ戻りつの大騒動。
果たして大金は誰の手に・・・

【夜の部】
一、色気噺お伊勢帰り
香川登枝緒・作 澁谷天外・演出
左官の喜六さんは、同じ長屋に住む色男の清八さんと違い、どこか間の抜けた三枚目。ある日、長屋の男連中とお伊勢参りに行くことに。
その帰りに喜六さんは、いつも尻に敷かれている女房に一泡吹かせようと、なにやらよからぬ企みを清八さんにもちかけるのですが・・・

二、愚兄愚弟
舘直志・作 川浪ナミヲ・演出
鮮魚店を営む惣太郎さんと惣二郎さんは、近所でも評判の仲の悪い兄弟。兄は本家魚惣、弟は本店魚惣と看板をあげての商売仇です。
そんな中、それぞれの娘の縁談がペットショップの高橋さんの仲立ちによってこんがらがり、町内の人達を巻き込んで、兄弟喧嘩はどんどんエスカレートして・・・


【キャスト】
渋谷天外
藤山扇治郎
高田次郎/小島慶四郎/曽我廼家寛太郎
久本雅美
水谷八重子
曽我廼家文童/大津嶺子/長江健次/中川雅夫
井上惠美子/曽我廼家玉太呂/曽我廼家八十吉/江口直彌/川奈美弥生
高倉百合子/紅壱子

松竹新喜劇ホームページ

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