12月8日(木)18:00開演の部/12月9日(金)13:00開演の部
日本初演記念キャンペーンも! 3人のドラアグクィーンのドタバタ珍道中を、マドンナやドナ・サマーなど誰もが一度は耳にしたことのあるディスコ・ミュージックで彩るこの冬おススメの
ミュージカル『プリシラ』。
ティック(山崎育三郎さん)、バーナデット(陣内孝則さん)、アダム(ユナクさん/古屋敬多さん)の3人がプリシラ号(バス)に乗って、砂漠の真ん中にある街、アリス・スプリングスを目指す旅はトラブルあり、葛藤あり、LOVEあり…。
一瞬たりとも目が離せないドラマの展開と、思わず踊りだしたくなるようなショーナンバー、華やかな衣裳、そして個性的かつ超魅力的なキャラクター…。 これぞミュージカル!そんな魅力がいっぱい詰まった
『プリシラ』の日本初演は12月8日!
初日に向けて、連日熱いリハーサルが行われているお稽古場へおじゃましてまいりました!
『プリシラ』製作発表レポートはこちら【一瞬でその世界へ誘う芝居~ドラァグクイーンたち~】
この日はミュージカルナンバーに合わせた振付&ステージングがメインのお稽古でしたが、その導入にあたるお芝居パートに登場したのはこちらのお二人。お稽古が始まった途端にふんわりとした空気をまとう山崎育三郎さんと陣内孝則さんです。
夫を亡くしたばかりのバーナデット(陣内孝則さん)、旅の途中で彼女の変化に気づくティック(山崎育三郎さん)
ちょっとした仕草、目線からも二人の心情や関係が伝わります
こちらは「あのトラブルメーカーが…」というセリフ
山崎さんのちょっと毒っ気のある芝居というのも新鮮♪
そして、そのトラブルメーカーというのが…ユナクさんと古屋敬多さんがダブルキャストで演じるアダム(芸名:フェリシア)です!大人なティックとバーナデットとはひと味違う?!鼻っ柱の強い小悪魔キャラです。自らの魅力を知り尽くし、若く美しいアダム(芸名:フェリシア)を、ともに音楽活動でも多くのファンを魅了する超新星のユナクさんと、東宝ミュージカル初登場となるLeadの古屋さんが演じるというのは、とても楽しみです。
ユナクさん
古屋敬多さん
写真右はボブ役の石坂勇さん
ティックたちの予想はお約束通り的中(笑)、大騒動に発展するのですが、そんなときに頼りになるのは!
やっぱり頼れるバーナデット!年の功?!
バーナデットの揺れる心の繊細さと出てきただけで空気を変える存在感
シリアスなシーンでもどこか可笑しみをもたせる、陣内さんのコメディセンス炸裂!
【ワクワクする振付&ステージング】
劇中のショーシーンとして魅せるダンスもあれば、芝居の要素の強いダンスもある!そんな様々なタイプのダンスを楽しめるのも『プリシラ』の魅力のひとつ。この日は、大村俊介(SHUN)さん、IGさん、TETSUHARUさんによる振付を見ることができました。シーンの性質の違いもありますが、それぞれのスタイルがあるんですね!
ドナ・サマーの♪HOT STUFFに合わせて次々にドラマが展開していくシーンの振付はSHUNさん!
酒場にやってきたアダムが居合わせた客とトラブルを起こすシーンですが、アダムが挑発したり、舞台上所狭しと大運動会さながらの追いかけっこが始まったりと、その動きを見ているだけで面白い。本番では、すばしっこく逃げ、ときにおかまパワーを炸裂させるアダムとちょっと間抜けな追っ手の攻防戦をお楽しみください!
その動きで表現したいことを言葉と動きで積み上げていくSHUNさんの振付で、コミカルで愛嬌のあるシーンになっていきます!
同時に流れるような場面転換との兼ね合いで多くの決まりごと(制約)のなかで作っていくご苦労も目の当たりにしました。
そして仕上げは演出の宮本亜門さんです。ご自身でやって見せるときの、キレも半端ないっ!「軽くあしらう感じ!」「はねつけているけれど、嫌じゃない感じで!」…アダムのキャラクターも、周りのいら立ちも、より明確になっていきます。
続いては冒頭のミッチ(ティックの芸名)のショーシーン、振付はIGさんです。ここは思い切り華やかに!センターにはこの方が登場です!
ミッチ(山崎育三郎さん)登場!!迫力です!美脚です!
心身ともに?!、ティックからミッチへ変身していくシーンも見どころです。
こちらはティックとしての一枚です。
別居中の妻からのこの電話で旅が始まるのです。
妻、そして、まだ会ったことのない息子・ベンジー(加藤憲史郎さん/陣慶昭さん)のいるアリス・スプリングスへ向かう道中でのティックの葛藤や決断がドラマの軸になります。
もう一人、このシーンを引っ張るのはミス・アンダースタンディング、SHUNさんとオナン・スペルマーメイドさんのダブルキャストです。作品のMCとして客席ともコミュニケーションをとるのがこの役。この日はオナンさんのミス・アンダースタンディングを拝見しましたが、緩急織り交ぜたオナンさんのお客さんいじり…うーん、慣れてらっしゃる!マルチな才能です。とくに「ウソツキ♪」が最高です! 背の高いSHUNさんと小柄なオナンさん、タイプの違う2人のミス・アンダースタンディングは両者必見です。
ドカンと盛り上がるこのシーン、みなさん踊りまくりです!
高~~いところでパワフルに歌い上げるDIVAのみなさん
写真左より)ダンドイ舞莉花さん、エリアンナさん、ジェニファーさん
こちらのシーンの振付はIGさん
かわいらしさとキレ、力強さの両方が磨き上げられていきます!
そして最後は♪カラー・マイ・ワールド!カンパニー全体で歌うメッセージ性が強く、かつ、にぎやかなナンバーです!
みなさんが本役として登場するわけではないのですが、ティックの別れた妻マリオン役の和音美桜さんやボブの妻シンシア役ダブルキャストのキンタロー。さん、池田有希子さんのお姿も。
写真手前は池田有希子さん、右は和音美桜さん
まだ振付段階ですが、ラインダンスも!!
写真右はキンタロー。さん、脚がメチャメチャ上がってらっしゃる!
こちらの振付はTETSUHARUさん。
全体を見ながらバランスを整えていく細やかな振付過程を見ることができました。
【写真館】
お稽古は連日長時間にわたって行われ、歌って踊って芝居して…大変ハードなのですが、休憩時間もそこかしこで自主練をしたり、話し合ったりとすごく和やかな雰囲気のお稽古場です。
こちらはダブルシンシアです!
DIVAの歌が作品をけん引するといっても過言ではない!
パワフルな歌声と本番の出で立ちも楽しみです。
自主練アダム
自主練アダムその2
お!宝塚っぽい!こちらは自主練ではないのですが…美しいので激写!
こちらも自主練ではない…ですよね(笑)。ありがとうございますの激写!
価値観の違い、多様性や友情、愛情、それぞれの生き方など、多くのメッセージを含んでいるこの作品ですが、圧倒的華やかさと楽しさで届けられるのはミュージカルという表現様式だからこそ。 さらに、砂漠が舞台だけにカラリと湿度低めの仕上がりです!
難しいことを考えずに大いに楽しんで、それでいて帰りに素敵なギフトももらえるような、自分へのご褒美にも、観劇納めにもピッタリの作品です♪寒い季節に心温まるミュージカル『プリシラ』の開幕は、もう間もなくです。
おけぴ取材班:chiaki(取材・撮影・文) 監修:おけぴ管理人