ついに…あの“麦わらの一味”が大阪にやってくる!!
若手躍進!
リピーター続出!
グッズ販売に長蛇の列! 昨年10・11月の新橋演舞場公演で数々の伝説をのこした
スーパー歌舞伎II『ワンピース』。
【若手の写真たっぷり!】『ワンピース』開幕速報レポートはこちら
【猿之助さんの麗しいハンコック役も♪】『ワンピース』東京公演観劇レポート
「新キャストにあわせて、新たなキャラクターも登場」
「ほとんど別物、と言えるくらいに筆を入れるつもり」
「上演の絶対条件だった“斜め宙乗り”のために、劇場機構を新しく」 気になる発言満載! 開幕まで待ちきれない!
主役のルフィをはじめ3役を演じ分けながら、その辣腕プロデューサーぶりにも拍手喝采をうけた
四代目市川猿之助さんが、3月1日に大阪松竹座で開幕する公演を前に、新たな意気込みを語ってくれました。
主人公ルフィと、絶世の美女ハンコック、そして赤髪のシャンクスの3役を演じる【市川猿之助さん】。
演出家・プロデューサーとしても「会心の一撃」と語る『ワンピース』、見逃せませんっ!
「東京公演では、もともと歌舞伎ご贔屓の方、その子ども世代、そしてONE PIECEが好きな孫世代と、家族揃って3世代で楽しんでもらえたんです。人気もだんだん口コミで広がっていって、嬉しかったですね。
ONE PIECEを歌舞伎にするにあたって一番心がけたのは“誰が見てもわかる”ということ。原作ファンの気持ちを大事にしつつ、マンガやアニメを知らない人を置いてけぼりにしてもダメ。その塩梅が難しかったですね。原作者の尾田(栄一郎)先生とやり取りをして、“ここは変えないでくれ”とか“これはやるべきだ”と、すり合わせをしながら作り上げました。
手前味噌になりますが、原作の持つ魅力、スーパー歌舞伎が築き上げてきた評価、若手俳優の勢い、それから歌舞伎だけではなく、劇団☆新感線やシルク・ド・ソレイユなどの“いいとこ取り”もして、その全部を詰め込んだから、お客さまに楽しんでもらえるものになったと思っています。
プロジェクション・マッピングなど最先端の技術も使っていますが、それだけだと面白くない。アナログの魅力をいかに取り入れるかが大事です。歌舞伎には400年かけて培ってきた処理方法があるから、どんなことにも対応できるんです。『ワンピース』は奇想天外な物語ですが、歌舞伎にも超能力や妖怪変化まで出てきますからね。僕らはただその手法、パーツを使っているだけ。だから“いかに古典をやってきているか”も問われる作品なんです」【アナログといえば…】ゴムのように伸びるルフィの手をどのように表現したのか…!? 東京公演開幕速報で舞台写真もご紹介♪「若手の活躍がなによりも嬉しい」そう語る猿之助さん。
「ボン・クレー役の巳之助くん、彼があんなに面白くなるなんて予想していなかった!」
「ルフィは、歌舞伎でいうと『義経千本桜』の義経のような役で、“儲け役”とは反対の“もたれ役”。さして活躍はしないんだけど、舞台に出ていなくちゃいけない役なんです(笑)。ハンコックの早替りも言ってみれば舞台の“彩り”でしょう。シャンクスは“め組の喧嘩”(『神明恵和合取組』)の焚出し喜三郎とか、『三人吉三』のお嬢吉三みたいに、最後に出てきてその場を納めるだけで、3役とも損な役まわり(笑)…というのは冗談ですが、みっくん(坂東巳之助さん)と隼人くん(中村隼人さん)が東京公演で大きく成長しましたから、今回はそこに尾上右近くんが加わって若手がどれだけのものを見せてくれるのか。それが楽しみです。
ロングランして欲しいという声もあるけど、そのときは別の人に(ルフィ役を)やってもらおうかな。ほかに演じてみたいのはボン・クレーやイワンコフ、ジンベエとか、やっぱり脇の役が面白いですから。でもね、ボン・クレーはもう、みっくん以外に考えられないでしょう! それだけのことを彼はしでかしましたからね。これからあの役を別の人が演じるとしても、絶対に彼が作ったとおりに演じるよね。ほんとうにハマっていた」
【イワンコフ! ボン・クレー! イナズマ!】インペルダウン、ニューカマーランドでの展開に衝撃!爆笑!そして感動の涙! 『ワンピース』開幕速報レポ 「いわゆる“オカマ”の役って、歌舞伎にはないんです。女方の手法でやるとどうしてもワンパターンになってしまうし。だから二幕のインペルダウンの役作りはそれぞれに任せていたんですよ、ここどうしたらいいと思う? って。そうしたら彼ら、ちゃんと考えて作ってきましたからね。
原作では登場人物が“覇気”という能力を使うんですが、歌舞伎役者も演技の技術は学べばいいんだけど、客席を圧倒するような“覇気”、“役者の華”のようなものは、若い頃に良い役をやって、思いっきり活躍しないとなかなか身につかないものです。東京公演を通じて巳之助くんと隼人くんはひとまわりもふたまわりも大きくなって、この“覇気”が身についたと思いますね。
じつは演出家として一番の狙いは若手の人気に火をつけることだった。これがもう大当り! 会心の一撃だったでしょう。我ながらプロデュース能力がすごいと思う(笑)。(巳之助さん、隼人さんが出演した)1月の『新春浅草歌舞伎』もたくさんのお客さまに来ていただけて、あれはほんとうに嬉しかったなあ」【巳之助さん、隼人さんご出演!観てきた方の感想も♪】『新春浅草歌舞伎』観劇レポ「尾上右近くんには白ひげ海賊団のマルコ役と、大阪から新登場するサディちゃん役を演じてもらいます」
新キャラ登場で、第三幕は「別物と言えるくらいに筆を入れる予定」とのこと!
「エース役は平岳大さんになりますから、その関係性も少し変わるかもしれません」
実は小中高の同窓生というおふたり。一学年上の平さんの登場に「やっと自分より歳上の人が兄貴になる(笑)!」と嬉しそうな猿之助さんです。
「初演では原作を知らない方にも楽しんでもらえるように説明をたくさん入れていましたが、蓋を開けてみたら意外と説明なしでもOKだった。だから今回はもう少し上演時間が短くなるように、手を入れるつもりです。
説明を削れるのは「ONE PIECE」を知らない人でもすっと物語に入っていける魅力があるからこそ。架空の世界の冒険活劇だけど、やっぱり日本らしさが詰まっている。妖怪や忍術もあれば愁嘆場もあって、滝沢馬琴の八犬伝のように、どこをとっても芝居になるから、歌舞伎に置き換えることに苦労は全然なかったですね。
大阪松竹座は、新橋演舞場より劇場が小さくなる分、迫力があるんですよ。滝の場面もね、もう舞台すべてが滝になる。ハンコックの見せ場は初演のときからド派手でしたけど、大阪では舞台装置のなかに僕が埋まるんじゃないかというくらいの、紅白歌合戦の小林幸子さんのような状態になるかも(笑)。
宙乗りも1回じゃもったいないから数を増やします。誰が飛ぶかは…不死鳥も空を飛ぶ、ということで想像してください。斜め宙乗りももちろんやります。(劇場のスタッフに)大阪松竹座にはもともと(斜め宙乗りができる)設備があったの? なかった? うん、この公演のために工事をしてくれたんですね。斜めに飛ぶことが上演の絶対条件でしたから。やっぱり斜め宙乗りは花道の上を飛ぶだけよりも立体的に感じられるから、上手側の席や二階席のお客さまもとても喜んでくださるんです。
プロジェクション・マッピングを床に映したり、客席が海になったりもしますので、二階席からは舞台全体の美しさを楽しんでもらえると思います。それから三階席も青キジの場面でのあっと驚く仕掛けが、すごく綺麗に見えるみたい。どんな席からでも、何度見ても楽しんでもらえると思います」ゆずの北川悠仁さん作詞作曲の主題歌『TETOTE』が「ワンピースを歌舞伎にする“突破口”になった」と振り返る猿之助さん。
観客が立ち上がり、手拍子しながら盛り上がる歌舞伎…! 未体験ゾーンに突入です!
「彼とは前からいつか一緒になにかやろうと話していたんです。“ワンピースを歌舞伎にする、どうしたらいいんだろう”と僕にしては珍しく悩んで相談していたら、その流れで“じゃあ今回お願いします”、と(笑)。この曲が突破口になったかもしれません。“ワンピースはひとつなぎ、人と人をつなぐ…”、ルフィはそういう存在なんじゃないかと、ふっと閃きました。若手を活躍させて、お客さんと手を繋いでね。稽古場でも演出に迷ったときには、この曲をかけていました。
ゆずのコンサートに行ったときに驚いたんですけれど、アリーナ席っていうんですか、あの舞台の前のエリアの人たち、椅子があるのに一曲目から絶対に座らないんです! この興奮、一体感は歌舞伎にはないと思って、お客さまが立ち上がり手拍子しながら盛り上がれるような曲を書いてくださいとお願いしました。
そういえば、この曲が流れたあとの幕間のグッズ売り上げが凄いんですって! 歌舞伎では異例なくらいにグッズが売れるらしいんです。みなさん興奮して思わず買っちゃうらしい(笑)」
帰り道にテーマソングを口ずさめる歌舞伎…初体験! 猿之助さんが
「僕も食べました。おいしかった」というお弁当も、大阪公演ではさらにパワーアップ、容器が豪華に(持ち帰りOKの重箱仕様)になって再登場!
(幕間には既に売り切れの日もあったほどだとか。絶対にゲットしたい方は開演前の予約必須かも!?)お弁当、その他グッズ情報はスーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』公式サイトの商品・お食事案内をチェック! 歌舞伎、という枠にとらわれず、
新たなエンターテインメント誕生! そう言いたくなる、
スーパー歌舞伎II(セカンド)『ワンピース』は、いよいよ3月1日、大阪松竹座にてふたたび航海をはじめます!
おけぴ取材班:mamiko(取材・文・撮影) 監修:おけぴ管理人